公式アカウント

〈ものがたりの中の女性たち67〉私は食事に行きます―宰相の亡き母

あらすじ 昔、名のある宰相が夢で母と再会する。馬で宮中に出仕する途中、把子(パジャ)橋の前で、亡くなったはずの母が歩いて来るのだ。驚いた宰相は急いで馬から降りる。「母上、輿にも乗らずなぜおひとりで歩い…

〈ものがたりの中の女性たち64〉「それが両班の礼節ですか」―柳氏

あらすじ 妻を亡くした判書尹絳(ユンガン)は晩年に観察使として忠清道に赴く。ある村に着くと、観察使の行列をひと目見ようと村人が大勢集まり、女子どもは塀にもたれかかり見物している。混雑で塀が崩れてしまい…

〈ものがたりの中の女性たち63〉これでやっと帰れるわー仙女

あらすじ 昔ある所に貧しい樵が母とともに住んでいる。貧しさゆえ30歳を越えても嫁に来る者はいない。 ある日樵は、狩人から逃げる鹿を薪の陰に匿ってやる。九死に一生を得た鹿は、仙女が空から降りてきて水浴び…

〈ものがたりの中の女性たち62〉「私は人を殺しません」―ある女人

あらすじ 貧しさに絶望した男が山に入り、自殺しようとしているところを美しい女人に助けられる。彼女は、重い荷物を家まで運ぶのを手伝ってほしいと言う。山奥には大きな屋敷があり、彼女はひとりで暮らしている。…

〈ものがたりの中の女性たち61〉「これも運命、私が嫁ぎます」―三女

あらすじ ある老夫婦が子を授かることを天に望み、蛇の姿をした息子が生まれる。驚いた老夫婦はその蛇を籠に入れ、蓋を閉め、台所の床や庭に置いた。隣家の三姉妹が見物に来るが、姉二人は気持ち悪いと言って唾を吐…

〈ものがたりの中の女性たち60〉「合格するまでお別れです」―一朶紅

あらすじ  朝鮮王朝時代、沈喜(シムフィ)壽(ス)という若い遊び人は職にも就かず、街の不良と放蕩三昧。美しい顔立ちと、八歳で漢文が読めたことで、人は彼を神童と呼ぶ。彼が15歳のとき、不良たちと宰相家の…

〈ものがたりの中の女性たち59〉恋人である前に「知己」でありたいー妓生弄月

あらすじ 朝鮮王朝仁祖の時代、金(キム)眞性(ジンソン)という十八歳の美しい少年士人は、父の名代で松都の商人李(リ)希(フィ)徹(チョル)に貸した十万両を回収に赴く。そこで眞性は、名高い妓生弄(ロン)…

〈ものがたりの中の女性たち58〉全てを捨てた先で全てを得るー芙蓉

あらすじ 平壌に住む妓生芙蓉は営門の吏房の娘で、美しく詩畫琴書に秀でていた。、妓生であったが、その気品と身持ちの固さで淑女と呼ばれる。都に住む前吏曹判書の子息金有聲は、ひとり親の母と暮らしている。有聲…