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〈ものがたりの中の女性たち68〉「平安道の心意気を見せてやりましょう」―丁香

2023年05月29日 07:31 文化・歴史

あらすじ

讓寧大君は平安道を遊覧することにする。平安道は花柳の地、誘惑を憂慮するだろう世宗王に大君は、酒色を断つと約束し許可を得る。大君は平安道の監司に、自分の前に女性を近づけるなと厳命する。大君を見送った王は、兄の旅がつまらないかと心配し、平安道の監司に彼をもてなすよう命じる。監司は大君と王の正反対の命に当惑する。すると丁香という童妓が一計を案じる。観光を終えた大君は、客舎の宴会で自ら酒を注ぎ飲むがなぜか寂しい。彼が客舎に帰ると、門番が喪服の美しい女性を引っ立て、客舎に無断で侵入したという。女性は未亡人で、亡夫の祭祀の鶏をくわえた猫を追いかけて客舎に入ってしまったと言う。大君の身の回りの世話をする通引(トンイン※)(下級官吏の補佐的な役割を担ったと推定される)が飛び出し、自分の十八歳の姉だと言い許しを請う。大君は女性の美しさに見とれ許すことにする。夜になると大君は門番を追い払い、通引がしばしうたたねをしている隙に彼の家に行く。大君は彼女を言いくるめて枕を共にした後、数十日間足しげく通う。別れの日、大君は彼女に請われてチマの裾に漢詩をしたためる。丁香は役所に戻りそのチマを監司に渡す。チマは王の元に届けられ、丁香の機知に感心した王は彼女を都に呼ぶ。彼女の美しさに感心した王は宮中に留まらせ、大君が帰る日を待つ。大君が帰った日、王は宴会で歌姫に例の漢詩を彼の前で歌わせ、舞姫が踊る。その舞姫こそ丁香である。すべてを理解した大君は驚き、喜ぶ。王も兄の笑顔にに満足する。

「丁香」イメージ

第六十八話 丁香傳

「丁香(チョンヒャン)傳」は作者、年代不詳の漢文短編小説。讓(ヤン)寧(ニョン)大君と平壌の名妓丁(チョン)香(ヒャン)の恋愛譚を素材にしている。

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