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“必ず勝つという信念で” /朝鮮学校を支援する全国ネット2018年総会

2018年10月18日 13:29 主要ニュース 民族教育

各地での活動報告に熱心に耳を傾ける参加者たち

「朝鮮学校を支援する全国ネットワーク」(以下、全国ネット)2018年総会が13日、東京都千代田区の連合会館で行われ、日本各地の支援団体代表、朝鮮学校の教職員、関係者が参加した。

今年で結成から6年を迎える全国ネットは、高校授業料無償化の制度対象から朝鮮学校のみを除外するなど、日本社会で深刻化する朝鮮学校差別を根絶するべく、全国に連帯の輪を広げ、広範な支援活動を展開してきた。

開会に先立ち、会場では、先月27日に大阪高裁で不当判決がなされた大阪無償化裁判控訴審当日の様子を収めた映像が流れた。

開会のあいさつをした藤本泰成事務局長

全国ネットの藤本泰成事務局長は開会のあいさつで、「国連人種差別撤廃委員会日本審査では、朝鮮学校区別に妥当な理由はなく、この問題を歴史的な文脈でみるべきだと、委員から日本政府に対し強く指摘があったが、一方で日本社会では、在日コリアンの歴史をしっかりと理解していない現実があり、その無理解や権力の巧みな誘導から、公然と差別が行われている」と発言。そのうえで、「最近では、好転する朝鮮半島情勢に乗っかるように、突如日本政府が朝鮮との政府間交渉の話を持ち出したが、朝鮮学校への無償化適用も含め、差別をそのままにして日朝の信頼関係を結べるわけがない」と指摘しながら「今日は各地の取り組みに学び、日本社会で理解と認識を広めるための術を考えていこう」と呼びかけた。

続いて、千葉、埼玉、東京、神奈川、大阪、京都、広島、山口、福岡の9つの都府県、1つの団体から、朝鮮学校を支援するための取り組みついて報告があった。

参加者たちは全国で足並みを合わせ支援を一斉展開しようと誓った

昨年以降、各地で無償化裁判地裁判決が出たこともあり、報告者たちは、朝鮮学校を支援する過程で広がる支援の動きについて言及しながらも、国や自治体に対する要請行動を不断に行っていく必要性や支援者層の拡大など、日本社会でより大きなうねりをつくり差別是正を訴えていこうと口を揃えた。

また質疑応答では、「議会への働きかけをどのように行っていくべきか」「事務局の裾野をひろげる活動はどのようなものがあるか」など、支援の取り組みについてのさまざまな情報が共有がされた。

閉会のあいさつに立った「『高校無償化』からの朝鮮学校排除に反対する連絡会」の長谷川和男代表は、「総会を重ねる毎に、全国ネットをはじめ各地の支援団体で、どのような取り組みが必要とされているかが明らかになり、支援の輪も着実に広がりをみせている。30日には東京無償化裁判の第二審高裁判決が出るが、必ず勝つという信念を持ち、引き続き全国で足並みを合わせ支援を展開しよう」と訴えた。

また同氏は、朝鮮学校への差別是正と日本の社会世論喚起のために、来年2月に全国行動を行うことを提起した。

(韓賢珠)

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