〈社会を知る〉「ゆがんだ憎悪心からの犯行」


日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。

「ゆがんだ憎悪心からの犯行」

大阪府茨木市のコリア国際学園に侵入し火をつけたとして、建造物損壊などの罪に問われている太刀川誠被告(30、無職)の論告求刑公判が17日、大阪地方裁判所で開かれ、検察側は「特定の政治思想、国籍、信仰に対するゆがんだ憎悪心から犯行に及んだ」として懲役3年を求刑した。弁護側は執行猶予を求めた。判決は12月8日に言い渡される。

被告は4月1日に同学園の敷地内に侵入し、段ボールに火をつけ床を焼損させた。また、創価学会淀川文化会館(大阪市内)の敷地内に侵入し窓ガラスを割ったとして、7月5日に器物損壊などの疑いで逮捕・起訴されていた。前回までの公判で被告は「在日韓国人らを日本から追い出したかった」と、動機について述べた。

検察側は、あらゆる差別は許されないとしたうえで「犯行動機は反社会的で正当化の余地はない」と一連の犯行を非難した。

不当な職質、過去1年で6件

人種や容姿といった属性に基づく不適切な職務質問(レイシャル・プロファイリング)に関する調査が行われ、過去1年間、4都府県で少なくとも6件のレイシャル・プロファイリングが行われていたことが確認された。警察庁が16日に発表した。

今回の調査は、今年3月に国会で事実把握を求める声が出たことなどを受け、警察庁が各地の公安委員会などに寄せられた職務質問への相談を対象に行った。調査では「外国人が車を運転するのは珍しい」などという不当な理由での職務質問が警察庁で2件、神奈川県警で2件、大阪府警と宮城県警で各1件確認された。露木康浩長官は外国人への偏見はなかったと説明しているが、公開された職質での言動はいずれも差別意識によるものであることが見てとれる。

この問題に関しては、外国にルーツを持つ人に対する職務質問に関連した調査結果を東京弁護士会が9月に発表している。調査では2094人の対象のうち62.9%が過去5年間で職質を受け、そのうち85%が正当な理由なく捜査を受けたことが明らかになっている。

国連勧告受け日弁連が声明

国連の自由権規約委員会が日本の人権状況に関する総括所見を公表したことを受け、9日、日本弁護士連合会が会長声明を発表した。

声明では、総括所見が取り上げた18のテーマのうちジェンダー平等や外国人の人権、マイノリティの権利など「特に注目すべき」事案について言及。そのうえで、これらの事案は「いずれも早急にその解決が求められる重大な課題」であると強調し「日本政府に対する要請等も含めて、総括所見で示された勧告等実現のために全力で努力していく」と述べた。

米で銃撃事件、ヘイトで捜査

米西部のコロラド州にあるナイトクラブで19日深夜、22歳の男が銃を乱射する事件が起き、5人が死亡、25人がけがをした。容疑者の男は殺人とヘイトクライム容疑で拘束された。

事件現場は性的マイノリティが多く集うクラブで、現地の警察は20日、男の犯行が性的マイノリティを狙ったヘイトクライムであるかどうかを捜査していると明かした。事件を受け、ポリス知事は20日、非難声明を出した。

米国では2016年にもフロリダ州オーランドの同性愛者向けナイトクラブで銃撃事件があり、49人が死亡した。

米南合同軍事演習に非難の声

朝鮮が18日に行った新型大陸間弾道ミサイル試射に対する「対抗措置」として米軍の戦略爆撃機「B1B」が19日、朝鮮半島に再展開し南朝鮮との合同航空訓練に実施した。

訓練ではステルス戦闘機F35など、米南両空軍の最新機も使用された。南の市民社会では、朝鮮半島情勢の悪化を招き、東アジアの緊張状態を激化させている米南合同軍事演習の中止を求める声があがっている。

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