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日本の代表団が巡礼、開城・霊通寺で法要

2015年12月02日 13:24 主要ニュース 朝鮮半島

【平壌発=金志永】朝鮮天台宗の開祖・義天(諡号=大覚国師)ゆかりの霊通寺で朝鮮と日本の僧侶らが平和の祈りを捧げた。「第一回開城霊通寺巡礼日本代表団・平和の祈り」(主催‐心のひろば)のメンバーが11月24日から27日まで訪朝し、現地で法要を行った。朝鮮半島の北南を隔てる軍事境界線上の板門店から23kmの山奥にある名刹で朝・日の心の交流が行われた。

日本の天台宗の「聖地」

日本代表団は天台宗、臨済宗、真言宗の僧侶、仏教徒、主催団体「心のひろば」のメンバーなど60人で構成された。代表団名誉団長の臨済宗相国寺派管長・有馬頼底(らいてい)師は、京都仏教会の理事長で相国寺、金閣寺、銀閣寺の住職も務める日本仏教界を代表する高僧の一人。団長の安禅院円萬寺の住職、西郊良光師も日本天台宗の重鎮で、天台宗宗務総長を務めた人物だ。

霊通寺で行われた朝・日合同法要

霊通寺で行われた朝・日合同法要

今回、訪朝した日本の僧侶らは、9年前の2006年5月にも霊通寺を訪れ、朝鮮の住職らと合同法要を行った。霊通寺の復元を記念したものだった。

高麗時代の10世紀初に建築された霊通寺は16世紀に焼失したが、北南朝鮮と海外が共同で復元事業を進め2005年に完成した。日本の仏教界も義天ゆかりの名刹復元に大きな関心を払った。高麗第11代文宗王の第四子として生まれた義天は11歳で霊通寺に入り、30歳の時に中国・宋に渡り天台宗を極め、帰国して朝鮮天台宗を創始し、霊通寺で一生を終え、この地に葬られた。朝鮮天台宗は、比叡山延暦寺を総本山とする日本の天台宗にも大きな影響を与えており、霊通寺は、日本の天台宗にとっても「聖地」となっている。

11月25日、日本代表団の一行が霊通寺を訪れた。

「ここに来ると涙が出る」

信仰の山・五冠山の南麓に建つ壮大で美しい寺院を見上げながら、僧侶らは感嘆の声を洩らした。霊通寺の住職らが日本からの訪問者たちを温かく迎えた。

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