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「日本の歴史歪曲を許さない」/在日朝鮮人大学生連絡会の全国行動

2015年08月20日 14:39 主要ニュース
展示会が各地で開催された

展示会が各地で開催された

日本社会の中で歴史修正主義が幅をきかせ、日本の朝鮮植民地支配をはじめとした歴史的事実が歪められている中、「日本の歴史歪曲を許さない!在日朝鮮人大学生連絡会」が、「日本の歴史歪曲を許さない!全国大学生行動」を3月8日のスタート集会(大阪人権博物館リバティホール)を皮切りに、日本各地で力強く展開している(3月8日~9月12日)。

「全国大学生行動」は、日本の植民地支配による被害者たちの証言を事実無根とする歴史修正主義者たちの妄動に反対する世論を喚起し、継続的に植民地支配の真実を究明していくことを目的にしている。8月1日現在、この行動に朝・日の42団体、147人が賛同している。

この間各地で、強制連行被害者名簿の整理を行い、HP「朝鮮人強制連行の真相究明」を開設。各地の連絡会が分担して整理した名簿をデータベース化し、順次公開している。

また、歴史歪曲に反対する展示会「記憶、保存、そして継承~日本の歴史歪曲に反対する」を、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫の主要大学と周辺施設で開催。約400人が来場した。展示の主な内容は、▼歴史歪曲がもたらすもの▼歴史修正主義について▼強制連行について▼証言をどのように見るのかーなど。

さらに、「歴史の決着を目指して」を総合テーマに連続歴史講座(計7回)を東京で行い、6回を終えた時点で200人が参加した。

この他にも、大阪人権博物館(リバティおおさか)に対する立ち退き要求の撤回を求める要請書を大阪市に、「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録をめぐる問題で総理大臣、官房長官、外務相に抗議文を提出した。

宋和淑さん(上智大学3年)は、本行動に取り組む中で、「日本社会の風当たりの強さを痛感した」としながら「被害当事者の『痛み』が無視され、尊厳を踏みにじられている現状に対して、未来を担うべき私たちが声をあげていくことが、どれだけ重要なのかを改めて思った」と語った。

郭勇祐(同志社大学4年)さんは、本行動を通して「70年という節目を迎える今こそ、きちんとした歴史を学び、それを伝える作業が必要であると思う。全国大学生行動自体は9月で終わるが、その後も様々な活動を通じて歴史歪曲に反対していこうと思う」と決意を新たにした。

運動の最終日となる9月12日、「戦後70年を総括する」をテーマに、東京の国立オリンピック記念青少年総合センターでまとめ集会(12時30分開場、13時開始)が行われる予定だ。

【在日朝鮮人大学生連絡会】

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