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居心地のいい場所/李るい

「あ、ごめんなさい。うちのサークル、日本の方は入るの難しいんです」―約10年前の春、大学の在日朝鮮人学生サークルを訪ねた私に対して掛けられた言葉だ。人生はじめての父以外の在日同胞との出会いであった。こ…

ちっぽけだけど確かな「点」/車琴伶

ウリハッキョで習うウリノレが好きだった。声楽部に入り、本格的に朝鮮や在日同胞の歌を習うたび、歌詞やメロディーに込められた想いに感動し、心が震えた。異国で民族の魂を継承する私たち在日同胞の姿、祖国分断の…

「バックステージ」の重要性/康瑛蘭

幼い頃、ステージの上で踊りや歌を披露する機会が多くあった。さまざまなイベントに参加して、楽しい思いをしたこともある。 民族教育を受けながら育つ過程でこのような経験をできたのは「裏」で汗を流す人たちがい…

ウリハッキョ チェゴ!/康瑛蘭

先月末、初・中級部の9年間通った母校を訪れた。晴天の下、3年ぶりのフェスタが行われたのだ。 筆者はこの日、運営スタッフを担当。朝早くに到着したが、懐かしいレンガ造りの校舎前では既に素晴らしい光景が広が…

トリックオアトリート!/康瑛蘭

恥ずかしがりながら話すオリニたちの姿が、可愛くてたまらない。 朝青八王子支部では、このシーズンになると、地域のオリニたちへお菓子をプレゼントしに行く。 みんなが喜ぶものはどれかと悩みながらの買い出し、…

心にチョゴリを/車琴伶

ウリハッキョに通う女子生徒にとってチマ・チョゴリ制服は、朝鮮人(チョソンサラム)としての誇りと決意をまとう通過儀礼のようなものだった。初級部の頃、毎晩姉がチマのプリーツを一本一本伸ばし、そっと上から布…

金剛山/康瑛蘭

この時期になると、祖国で過ごした日々を思い出す。 2018年9月末、金剛山を訪れた。 大学3年だった当時、祖国講習の日々を平壌で送っていた私たちは「朝青愛国号」に約3時間半ゆられ、元山で宿泊した。翌日…

日記/康瑛蘭

日記を書くのが毎日のルーティンだ。 高校生の時に友人から影響を受けて始めたのがきっかけで、気づけば9年目に入る。数日分を溜めて書く日もあるが、こんなに続くとは思ってもいなかった。今では日々の習慣で欠か…