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短編小説「鉄の歴史」1/ビョン・ヒィグン

戦争の砲火がやんでまだ3、4日ほどしかたっていない、ある早朝のことだった。 3年におよんだ戦禍によってひどく破壊された製鉄所は、まだ、深い朝もやにつつまれていた。れんがのかけらや、さびついた鉄片があち…

短編小説「澄んだ朝」13/コ・ビョンサム

「軍団長トンム元気ですか。声が聞けてうれしいです。すべての戦線にわたって総攻勢にうつるときがきたようです。王手をかけるときがきたのです」 最高司令官同志は、カチカチという秒針の音に耳をかたむけながら、…

短編小説「澄んだ朝」12/コ・ビョンサム

設計はやりなおさなければならなかったが、前途がぱっと開け、最高司令部を出る設計家たちの足どりはかるかった。「この戦争でわれわれはすでに膀利した!」こんな声がひびいてきて、ふくれあがる胸をおさえることが…

短編小説「澄んだ朝」11/コ・ビョンサム

「展望設計ができたら細部図をつくり、アパー卜と大きな建物の設計図も書いてみなさい。工場設計の専門家たちはいま現地に出ているのでしょう? もどってきたらさらに大きな課題をあげます。各道所在地の復旧建設総…

〈魅惑の朝鮮観光〉平壌ースポーツ施設⑨テコンドー殿堂

各地でヘイトへの取り組み

  日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。 各地でヘイトへの取り組み ヘイトスピーチ・ヘイトクライムをなくすための市民レベルの取り組みが、各地で行われている。 全…

短編小説「澄んだ朝」10/コ・ビョンサム

軍服を着た青年設計家は、くちびるをふるわせなから顔をふせた。老設計家もこらえきれなかった。かれは息をつくことも話すこともできなかった。全人民にたいするあつい愛情、まるで宇宙を見わたすような最高司令官同…

短編小説「澄んだ朝」9/コ・ビョンサム

最高司令官同志は、再び壁の朝鮮地図を見つめた。 白頭山頂に登り天池(白頭山頂にある湖の名※訳者注)を見おろすようなまなざしであった。そのまなざしは、耳に聞こえてくる白頭山の雷鳴、天池の青い水の波紋、密…