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権力への抵抗としての運動を/韓翔昊

2023年11月27日 08:30 それぞれの四季

波風を立てるくらいなら、権力にも逆らわず「平和」に生きるほうが良い。このような風潮が日本社会に浸透しているように感じてならない。常に荒波に飲まれそうになっている/飲まれているマイノリティの立場を無視した、特権的な感覚であると私は思う。

先日読んだ書籍に、某大学の学生が「権力に逆らうのはどうかと思う」と話したと書かれていた。欧米や日本の報道も、現在ガザ地区で起きているイスラエルによるジェノサイドについて、「ハマスのテロ」「イスラエルの報復」という文言を強調し、歴史性を捨象し、加害の歴史を認めず、抹消しようとする政府に隷属的である。しかし、権力の思惑だけが罷り通ってもいいのか?答えは否である。関東大震災朝鮮人虐殺が起こった当時、権力を絶対視した日本の民衆の思想水準が100年たった今、いかに変わったのか、問われるべきである。

在日朝鮮人運動はこのような権力(植民地主義、帝国主義)に従属的ではあり得ず、緊急に求められている抵抗運動である。それは「活動」すること、日常的に朝鮮人として生きること(民族名を使うこと、ウリマル[朝鮮語]を使うこと…)である。「中立」と言う欺瞞によって傍観者/加担側になってはいけない。絶えず学び、日々緊急に求められている「活動」に打ち込もうと思う。

(兵庫県在住、留学同兵庫専従活動家)

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