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アフリカになびく朝鮮国旗

2023年09月26日 08:30 取材ノート

先日取材した本郷文化フォーラムワーカーズスクールの連続講座は、 第三世界諸国が帝国主義に抗い繰り広げてきた非同盟運動の歴史について考えを深める機会となった。 講座では、新植民地主義からの脱却を目指す西アフリカの旧フランス植民地国、ブルキナファソ、マリ、ニジェールにおける反仏感情の高まりについても語られた。

本コラムで既報の通り、冷戦期に朝鮮と友好関係を築いていたブルキナファソでは、1980年代終盤から長年にわたり新欧米勢力が政権を掌握してきたが、米欧への不信や不満を募らせる市民感情に支えられ昨年10月に新政権が発足。これにともない、米国の圧力を受けて2017年から断絶していた朝鮮との外交関係を回復することを決定した。

一方、欧米諸国との関係見直しを求めるニジェールの人々は、最近の街頭デモで新たなパートナー国との関係強化を訴えながら、自国の国旗の他にロシアや朝鮮の国旗を掲げている。この様子を伝えた報道を確認する限り、人々が手に持つ大小の朝鮮国旗はすべて手作りのように見える。これらの動きからアフリカ大衆の希求が垣間見える。 

先月の朝ロ首脳会談では、両国が反帝共同戦線で連帯し、世界の平和と安全、国際的正義を守っていくうえで提起される重大な問題が討議された。アフリカの人々の目には、朝ロの結びつきがどのように映っているのか。ミクロな視点から世界情勢を捉えたい。

(徳)

 

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