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多極化で変わる風向き

2023年05月11日 18:30 取材ノート

最近、西アフリカのブルキナファソが朝鮮との外交関係を修復した。同国は1980年代、朝鮮と非常に友好的な関係を築いていた。当時のリーダー、トーマス・サンカラは83年に33歳の若さで同国大統領に就任。反帝国主義、反植民地主義を掲げ、その革命的理論から「アフリカのチェ・ゲバラ」と呼ばれた。しかし、サンカラが87年に暗殺されて以降、同国では新米欧勢力が政権を掌握してきた。

今回の国交回復は、米国の一極覇権が衰退する一方、中国とロシアの主導のもと多極化が進んでいるひとつの裏付けと言える。昨今アフリカでは、米欧の政治的圧力や経済的搾取に苦しんできた多くの国々が過去の教訓を鑑み、中ロとの結びつきを強化。その過程で、脱植民地化の新たな局面が生まれている。

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