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「そよ風」妨害行為巡り、関係者ら都へ要請/関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式

2022年08月25日 09:44 主要ニュース 権利

適切な対応迫る

関東大震災発生直後に起きた朝鮮人虐殺の犠牲者を追悼する集会への、排外主義団体による妨害行為と関連し、総聯東京都本部と東京朝鮮人強制連行真相調査団(調査団)が23日、東京都建設局の公園緑地部緑地課に対し申し入れを行った。在日本朝鮮人東京人権協会、日朝協会関係者らなどで構成される朝鮮人犠牲者追悼式典実行委(式典実行委)が同席した。

朝鮮人虐殺の歴史を否定し差別扇動を行ってきた排外主義団体「日本女性の会 そよ風」は2017年以降、毎年9月1日に行われる朝鮮人犠牲者追悼式典と同時刻に「慰霊祭」と銘打った妨害行為を繰り返している。式典会場から20メートルほど離れた場所に会場を設け「6千人虐殺は捏造」などと書かれた看板を掲げ、「犯人は不逞朝鮮人、朝鮮人コリアンだった」などと虚偽に基づく発言を大音量で流してきた。「そよ風」が集会を始めた17年は、当時就任2年目だった小池百合子都知事が、歴代知事が送ってきた追悼文の送付を取りやめた年だ。

式典が行われる東京墨田区の都立横網町公園内には朝鮮人犠牲者追悼碑が建てられており、その近くに震災当時の東京市長だった「永田秀次郎記念句碑」がある。

この日の申し入れは、今年に入り、9月1日の追悼式典の日に同句碑の「見学」をしたいと「そよ風」から都に申し込みがあったことを受け、都側の対策を確認しようと行われたもの。申し入れの場で総聯東京都本部の関係者は、関連対策について問いただし、妨害行為が起こりうる危険性を訴えた。

都建設局では、句碑の周囲に高さ180cmほどのバリケードを張り、3人1組で3分ずつ「見学」するよう規制した。また、当日は担当者を現場に配置し、犠牲者追悼と関係のない看板や大声での妨害行為があった場合には、公園の使用を停止する処置を施すとした。都の担当者は「両団体が安全に集会を行えるよう、調節を積み重ねた」と説明した。

一方、申し入れ参加者からは都の対応を疑問視する声が上がった。

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