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〈人・サラム・HUMAN〉鄭佑炅さん(80)

2022年07月29日 16:13 人・サラム・HUMAN 論説・コラム

朝鮮人として恥じない生き方を

鄭佑炅さん(80)

京都・ウトロ地区に住んで70年。総聯南山城支部の初代支部委員長だった故・鄭相奭さんを父に持つ。長らくウトロに住み歴史を刻んできた同胞の1人だ。

幼いころは相奭さんに会いに、同胞が毎日のように自宅を訪れていたという。「父は頭のいい人で、字を書けない同胞の代わりに結婚式や葬式などで字を書いてあげたり、旧正月には運勢占いで同胞たちを喜ばせたりと、とにかく地域同胞の生活を支えるために奔走していた」。

初級部5年から小倉町の民族学級に通い、中級部から高級部1年まで朝鮮学校で学んだ鄭さん。高2に上がる年、京都中高が現在の左京区に移転したため電車賃が払えず中退せざるをえなくなった。それからは日雇いやパチンコ屋、タクシー会社などに勤めたが「当時は朝鮮人であることを理由に雇ってくれない会社がほとんどで、職を探すことにとても苦労した」。

一方、幼いころのウトロは楽しい思い出が詰まっている。

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