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大阪でジュネーブ活動報告会、600余人が参加

2013年05月28日 11:08 主要ニュース

民族教育権を守ろう

大阪府オモニ連絡会が主催する「私たちの夢、私たちの心プロジェクト-大阪 国連、文科省要請報告会」が20日、大阪市の東成区民センターで行われ、府下活動家と同胞、「朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪」のメンバーをはじめとする日本人士ら600余人が参加した。

ジュネーブでの活動に関する報告があった

報告会では、大阪朝鮮高級学校オモニ会の千秀月会長が「文部科学省要請報告」と題し、4月25日に朝鮮学校全国オモニ会連絡会の代表の一員として文部科学省を訪れ、文科相宛てに、朝鮮学校への「高校無償化」制度即時適用を求める要望書を提出した際、「私たちの夢、私たちの心プロジェクト」により集まった折り鶴の一部を、オモニたちが文科省職員に直接手渡したこと、その後、衆院議員会館で行われた院内集会の様子などについて話した。

千会長は、「今回東京に行って発言する機会を多く与えられ、各地の注目が大阪に集まっていると思った」と語った。また、「日本は拉致問題を理由に朝鮮高級学校生徒に無償化を適用しないとしているが、文科省職員の様子を間近で見て思ったのは、当局がこの際、在日朝鮮人を社会から抹殺してしまおうという考えを暗に抱いていることを肌で感じた」と述べ、日本の友人をはじめ、隣にいる人と手をつなぎ大きな力にしていきたいと話した。

つづいて、大阪府オモニ連絡会の玄順愛会長が、「国連要請 朝鮮学校代表団報告」と題し、報告した。玄会長は、ジュネーブで開かれた国連社会権規約委員会第50回会議で日本政府の報告書への審査が行われることと関連し、オモニ代表団の一員として4月28日から5月3日にかけて現地を訪れた。朝鮮学校への差別問題に関し、4団体(全国朝鮮学校オモニ会連絡会、在日本朝鮮人人権協会、対日道義的債務基金、日本友和会)が連名で共同声明を発表したことなど、現地での活動について詳細に語った。

とくに国連での活動の成果について、▼日本政府の差別政策、人権侵害を国際社会に訴えたこと▼民族教育の正当性と自主性を広く知らせ、理解者を多く得たこと▼日本各地で集めた折り鶴を持って行った数々の活動を通じて世界の人々の共感を得て、世論化できたことを挙げた。

玄会長は、「ジュネーブで、正義は私たちにあるということを再確認した。困難に打ち勝ち、絶対に諦めないという気持ちで今後も民族教育権を守る活動に取り組みたい」と話した。

多くの同胞、日本人士らが参加した

「大阪朝鮮学園関連の法廷闘争報告」について、丹羽雅雄弁護士が報告した。

報告会では、「朝鮮学校無償化を求める連絡会・大阪」事務局長の長崎由美子さん、大阪朝高3年の尹慶淑さん、府下朝鮮学校10校のオモニ会会長らによるアピールが行われた。また、大阪朝鮮学園支援府民基金(愛称=ホンギルトン基金)の一部が大阪朝鮮学園に、「私たちの夢、私たちの心プロジェクト」によって大阪で集まった募金の一部が「朝鮮学校無償化を求める連絡会・大阪」に、それぞれ手渡された。

「城北ハッキョを支える会」の大村和子さんが、大阪府オモニ連絡会と「朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪」の連名の集会アピールを読み上げ、全会一致で採択された。

アピールは、「私たちはこれからも朝鮮学校に通う子どもたちへの『高校無償化』適用、大阪府・大阪市の補助金再開など日本に暮らす全ての人々に平等な権利が保障されることを求めてたたかい続け、そして日本人とコリアンが違いを認め合えるすばらしい社会を作るために共に取り組んでいく」と主張した。

参加者らは「私たちの学校は私たちの故郷」を合唱した。

この日、報告会に先立ち、大阪朝高ラグビー部に関するドキュメンタリー映画「60万回のトライ」(仮題、今秋公開予定)に関する紹介があり、製作者でソウル出身の朴思柔さん(コマプレス)があいさつした。また、大阪朝高声楽部とオモニコーラス「郷音」が「私たちの学校は私たちの故郷」を合唱し、東大阪朝鮮中級学校放送口演部の生徒たちは朗読詩(「私たちにあるもの」「大切な大切な私の学校」「民族」「愛するもの」)を朗読した。

京都府出身で現在、城東地域に居住する金美鉉さん(37)は、この日の報告会に参加し、府下朝鮮学校の保護者として、「第三者的ではなく主導的な立場に立ち、朝鮮学校への民族差別是正に向け力を出さねばならないと強く思った」と感想を述べた。(李東浩)

独自の運動展開

大阪府オモニ連絡会では、群馬朝鮮初中級学校オモニ会の呼びかけに呼応し、独自に「私たちの夢、私たちの心プロジェクト-大阪」を展開することで、大阪民族教育を守るための運動を年間を通じて展開している。

駅前で行われた街頭宣伝の様子(写真提供=女性同盟大阪)

当面の目標を、折り鶴作りと募金集め、文科省と国連への代表派遣、報告会開催とし、下半期からは権利獲得運動に尽力しながらも、学齢前の子どもたちをより多く探し出して連携を図り、朝鮮学校の児童、園児増加につなげる活動を進めていく。

国連に代表を送るための募金116万9629円、折り鶴2789羽は、支部と学校を通じて集められた。

3月24日に大阪で行われた「朝鮮学校への『高校無償化』適用 自治体補助金の再開・復活を求める『朝鮮学校ええじゃないか! 春のモア・パレード』」では、オリニサークルを中心に「ベビーカー隊」を結成。4月30日には、府下8カ所の駅前(天王寺、鶴橋、布施、森ノ宮、京橋、野田阪神、堺東、上新庄)でオモニ連絡会を中心に街頭宣伝を行い、各地域の特性を生かし、女性同盟とオモニ会が力を合わせ、マイクを使った呼びかけはもちろん、メッセージカード、風船などを準備し、斬新な活動を行った。

【女性同盟大阪】

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