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〈D.P.R.K〜暮らしの今 4〉スポーツセンターで汗流す

2018年02月13日 17:17 主要ニュース 共和国

ストレス解消、明日への活力

【平壌発=李相英】朝鮮でも年々、人々の間で健康に対する意識が高まっている。体調管理や体形に気をつかうことが当たり前になり、ダイエットやフィットネスに対する需要も増えている。平壌市大同江区域のスポーツセンター・金陵運動館を訪ねてみた。

スカッシュが一番人気

2013年11月にオープンした金陵運動館は、国内初となるスカッシュ(周囲を壁で囲まれたコートの中でボールをラケットで壁に向かって打ち合う室内競技)の専用コートを備えていることで有名だ。スカッシュ以外にも各種トレーニングマシン、エアロビクスやヨガルーム、射撃場(エアライフル・ピストル)、プールなどが備わっている。

スカッシュは専用コートが4面ある

午前中は利用客がちらほらだったが、午後3時を過ぎたあたりから客足が少しずつ伸び出す。大学生や仕事終わりの人々などが中心だ。案内してくれたパク・ソンシン副社長に「冬は寒くて運動どころではないのでは?」と聞くと、「逆ですよ。暑い夏のほうがかえってお客さんが少ない」と返ってきた。

利用客が多いのはスカッシュとトレーニングマシン。スカッシュをプレーできるのは市内でここだけということもあり、愛好家が定期的に訪れる。瞬発力や敏捷性に判断力も求められるスポーツで、若い世代を中心に人気なのだとか。

ランニングマシンで汗を流す

週に2回ほど同館を利用するという金策工業総合大学教員のキム・ソニルさん(34)のお気に入りもスカッシュだ。大学ではお昼休みの時間にテニスをするそうだが、退勤後はスカッシュで汗を流す。ラケットでボールを打つ、ボールが壁に跳ね返る、室内に気持ちのいい音が反響する。「いいストレス解消になります」と満足顔のキムさんだった。

 仕事帰りに友人と

ランニングマシンをはじめ20種類ほどの機器を揃えたトレーニングルームでは、若い男性の姿が多く見受けられた。平壌美術総合大学で学ぶチョン・チョルリョンさん(22)は帰宅途中に友人と利用することが多いという。「誰がより重いバーベルを上げたかを競って盛り上がります」(チョンさん)。

トレーニングルームには20種類以上の機器が揃っている

平壌靴下工場で働くリ・ヘヨンさん(26)も仕事帰りに友人らと待ち合わせてよく寄るそうだ。最近は卓球にはまっているという。朝鮮では職場でのスポーツが奨励されているが、リさんの職場では卓球が流行っている。「全員参加なので私も試合に出るのですが、下手なので負けることが多くて。ここで練習したおかげでだいぶ上手くなりました」。

軽快な音楽に合わせてエアロビクス。朝鮮体育大学を卒業した専門インストラクターが指導してくれる

近年、朝鮮では「大衆スポーツの活性化」が叫ばれている。前述した職場でのスポーツ奨励に加えて、職場や地域単位の大会も開催されている。手軽に体を動かせるジムやフィットネス施設も平壌市内の各所にできている。もっとも規模が大きいのは2012年に竣工した統一通り運動センターで、金陵運動館はこれに次ぐ規模だ。

「仕事の疲れも取れて、気分良く家に帰れます。リフレッシュと明日への活力です」。リさんは仕事帰りに運動で汗を流すメリットをこう話してくれた。

(朝鮮新報)

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