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核戦争抑止力の誇示/米南軍事演習期間の第1書記の活動

2016年03月23日 13:31 共和国

米国主導の国連安全保障理事会における「制裁」決議につづく、米南による侵略的な軍事演習によって、朝鮮半島情勢は核戦争前夜の様相を呈している。軍事的緊張が高まるなか、朝鮮は米南が軍事訓練の域を超えて実戦に推移した場合、「先制的な作戦遂行」に移行するという原則的立場を表明している。また、金正恩第1書記の指導のもと、核戦争抑止力を強化するプロセスが進められ、その内容をメディアを通じて内外に公開している。

朝鮮の首脳部と体制崩壊を狙った「キー・リゾルブ」「フォール・イーグル16」米南合同軍事演習(3月7日~4月30日)が南朝鮮全域で大々的に繰り広げられている。「過去最大規模」とされる今回の演習には、朝鮮の核・ミサイル施設を破壊する先制攻撃作戦である「作戦計画5015」が適用され、主権国家の最高指導者を狙った「斬首作戦」が実行されている。「防衛訓練」のレベルを超えた、米南による対朝鮮侵略戦争だ。

合同軍事演習の期間中、金正恩第1書記の軍関連活動の報道が相次いでいる。

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核の兵器化事業を指導する金正恩第1書記(朝鮮中央通信)

合同軍事演習が始まった直後の9日、朝鮮中央通信は第1書記が核の兵器化事業を指導したと報じた。この日、小型化された核弾頭がメディアを通じて初めて公開された。第1書記は「核爆弾を軽量化し弾道ロケットに合うよう標準化、規格化に実現した。これが本当の核抑止力だ」と話した。

また11日には、第1書記による弾道ロケット発射訓練の視察が報じられた。この内容は核攻撃手段の発射訓練として伝えられた。

さらに15日発朝鮮中央通信によると、第1書記は弾道ミサイルの弾頭の大気圏内再突入「環境模擬実験」を視察し、「大気圏再突入技術を自力で確保し、弾道ロケット技術で大きな進展を成し遂げた」と語った。

米国や日本、南朝鮮は核兵器の小型化や再突入技術などの朝鮮の核技術を否定してきた。一連の報道は核・ミサイルに不可欠な技術を実物を持って証明し、敵対国に対する攻撃能力を誇示した形だ。こうした核抑止力強化プロセスの公開は、米南軍による先制攻撃訓練がいつ実戦に移行するとも限らない現状下で、核戦争を阻止するための抑止力として働いている。

第1書記の指導のもと行われた、弾道ミサイルの弾頭の大気圏内再突入「環境模擬実験」(朝鮮中央通信)

第1書記の指導のもと行われた、弾道ミサイルの弾頭の大気圏内再突入「環境模擬実験」(朝鮮中央通信)

米国の核威嚇

朝鮮は半世紀以上、米国による核の脅威にさらされてきた。

米国は朝鮮戦争において核兵器の使用を公言し、停戦後も南朝鮮に核兵器を搬入、朝鮮に対し核攻撃をちらつかせた威嚇を行ってきた。

21世紀に入ってからはブッシュ政権時の02年、米国は核態勢検討報告書(NPR)で、朝鮮を核先制攻撃対象とした。オバマ大統領も10年に発表したNPRで、朝鮮を核攻撃の対象から除外しないとし、前政権の政策を踏襲している。

米国は今年に入り、大陸間弾道ミサイル「ミニットマンⅢ」の発射実験を2回行った。また、限定的核戦争での使用を推定した戦術核兵器B61-12の実験を行った。重量380キロの弾頭はネバダ砂漠に描かれた目標物に命中し、地下45メートルのコンクリート坑道の仮想敵指揮部を焦土化する威力を見せた。実験で示されたように、B61-12は敵国の地下核兵器の倉庫や核実験場を精密打撃することができる核兵器だ。「スマート核爆弾」と呼ばれるB61-12は、朝鮮を念頭においた核兵器という見方があり、米国もこれを否定していない。

現在、南朝鮮で実施されている合同軍事演習は、米国の核戦争シナリオに沿った実働訓練そのものだ。

朝鮮は自国の核戦争抑止力を誇示することで、米南が無謀な軍事挑発を行うことを防いでいる。米南は「史上最大の演習」をけん伝し、朝鮮に対する軍事的圧力の強化を見せつけようとしているが、実際には核保有国・朝鮮の「先制的な作戦移行」表明によって追い込まれ、演習中に不測の事態が起こらないよう細心の注意を払いながら部隊を展開している。

朝鮮の核戦争抑止力が否定できない現実として示されたことで、対話によって核問題を解決すべきとの主張が沸き起こっている。中ロは11日の外相会談で、朝鮮半島情勢について対話による緊張緩和が必要との共通認識を示した。

米国内においても、米紙ニューヨーク・タイムズが3月3日付の社説を通じて、米国に朝鮮との対話を促した。同紙は核問題と関連して「制裁だけでは解決できない」としたうえで、「米国は、朝鮮の核開発を中止もしくは核兵器の使用を抑制させるための対話をはじめなければならない」と指摘した。同紙は以前から、現時点で朝鮮の核武装解除は「非現実的」だとしながら、「抑制を目標とした対話」の必要性を説いている。このような論調は米南合同軍事演習後、さらなる広がりを見せるかもしれない。

(金淑美)

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