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塩水で淡水消毒システム、南浦-平壌海水輸送管

良質な水を市民に

【平壌発=李相英記者】平壌と南浦を結ぶ海水輸送管が、平壌市民の生活に変化をもたらしている。

塩分を含んだ海水を利用して淡水を消毒するシステムが確立され、人々により清潔な飲料水と生活用水を供給できるようになった。また首都に流れ込む海水は水族館などの文化施設にも供給されている。

海水輸送管は昨年2月に着工され、今年4に完成された。

海水輸送管の恩恵を受けている綾羅イルカ館

工事に参加したコン・リョンヒョン(38)、チョ・ドクヨン研究士(47)によると、輸送管を建設した主な目的は、平壌市民に良質の水を保障するためで、海水を飲料水と生活用水の消毒用として利用している。

これまでは消毒剤として液体塩素や漂白粉を利用していたが、これらは殺菌作用は強いが有毒物のため、人体に良くない点が多く、塩水の電気分解によって生成される電解水を利用する技術が研究されてきた。

電解水は各種の病原性細菌と食中毒菌に対して高い殺菌作用があり、安全性も高い。

2005年から外国の技術を参考に国内事情に合った設備の開発事業を推進し、08年には平壌市内のすべての水源地に設備が設置された。

ところが、この消毒法の必須要素である塩の確保が困難だったという。国内経済のあらゆる部門で塩の需要が高まる中、海水を利用した消毒法を模索するようになり、その過程で朝鮮西海の海水を平壌市内に引き込む構想が生まれた。

輸送管は、南浦市臥牛島区域から平壌市海水供給所まで60km区間の地中に設置され、供給所から市内の水源地と各施設まで伸びている。全長は100kmを超える。海水を貯蔵する底流地と沈澱池、ろ過地、加圧ポンプ場と水タンクなども建設された。

電解水を作るためには濃度が0.2%の塩水が利用されるが、海水は濃度が3~4%程度なので薄めて使用される。

液体塩素や漂白粉を利用すると独特な消毒のにおいが出るが、塩水による消毒法ではそれがない。

平壌市人民委員会上下水道管理局のイム・ギョンチョル処長(50)は「プールの水を液体塩素で消毒していた時には、水に長い間入っていると目がチカチカとしたが、今はそのようなこともなくなった」と話す。

中央衛生防疫所をはじめとする関係部門では、住民生活の末端単位の水道栓から出る水に至るまでその質を徹底的に検査、分析しているという。

海水輸送管の恩恵を受けている対象には、中央動物園水族館や最近竣工された綾羅イルカ館もある。これまで中央動物園は海水を2日に1回、給水車で運んできたが、今はバルブを開ければ自然に流れ込むようになっている。

イム・ギョンチョル処長によると、今後さらに輸送管の利用範囲を広めていくという。国の豊富な水資源を効果的に利用し、良質の水を住民に供給することが重要だとイム・ギョンチョル処長は話した。

(朝鮮新報)