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〈スニムのいい話 26〉仏教はおでん!?

2009年10月21日 00:00 コラム

26お墓でおでんのような石の塔を目にしたことはないでしょうか。まさにはんぺん、大根、こんにゃくのように、四角、丸、三角、その上に二つの石を載せた形の墓です。

これは仏教を形にした五輪塔というもので仏教の四大思想を表しています。「無常界」というお経にもでてくるように、人を含む天から地まで、自然界は土、水、火、風の4つでできているという思想です。

土を形にすると四角、水は水玉なので丸、火はろうそくの炎のように三角、そして形のない風の石と宇宙の空を表す石を置いて五輪塔のできあがりです。

人間の体の60%以上が水、残りの肉体(皮膚)は土、気(体温)は火、筋肉(手足)が動くのは風の力ということです。土、水、火、風が人を作り、人が死ぬとこれらに戻ります。土葬は土に、荼毘(火葬)は火に、水葬は水に、鳥葬(風葬)は死体を天に近づけて鳥が加えて風に、それぞれ早く帰ってもらいたいと願うことが葬儀なのです。まさに自然な行為と言えます。

(お話:尹碧巌・国平寺住職、イラスト:河美香・埼玉初中教員)

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