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〈本の紹介〉沖縄は「不正義」を問う/琉球新報社論説委員会編

尊厳を懸けた闘い 「うちなーんちゅ うしぇーてぇーないびらんどー」 昨年5月、沖縄で行われた新基地拒否県民大会であいさつした翁長雄志沖縄県知事のことば。会場に集まった3万5千人に及ぶ大衆の前で、「沖縄…

〈本の紹介〉安倍政権にひれ伏す日本のメディア/マーティン・ファクラー著

権力に媚びず、チェック機能果たせ 今の日本の状況を表す、あまりにもドンピシャリなタイトル「安倍政権にひれ伏す日本のメディア」。手に取ったら最後まで一気に読める、納得、共感できる本なのだ。その最大の要因…

〈3.11を心に刻んで2016〉岩波書店編集部編/人から人へ、胸打つ切実な訴え

今年は大震災から5年。岩波書店では震災の年の5月からウェブ連載「3.11を心に刻んで」を開始、毎月3人の筆者により欠号なく書き継がれてきた。その総人数はこの5年間でのべ170人を超える。 連載は毎年3…

〈本の紹介〉「拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々」蓮池透著

過去の清算こそ、解決に繋がる/矢野宏 拉致問題の解決がまた遠のいた。日本政府が独自制裁を決めたことで、北朝鮮が拉致被害者を含む日本人に関する再調査をする特別調査委員会の解体を発表したからだ。 一昨年5…

〈本の紹介〉中国国共内戦と朝鮮人部隊の活躍/吉在俊・李尚典著

朝中関係の根幹を知る 現在の朝中関係は一頃と違って微妙である。この先どうなるのかという関心に、一つのヒントを与えてくれるのが本書である。 中国が今日の隆盛をみるに至ったのは、国民党との内戦を経て共産党…

〈本の紹介〉「パルレシア 震災以降、詩とは何か」 河津聖恵

凛として詩を書く 詩とは何か。詩はいかに書くべきか。優れた現代詩人である著者はいま、改めて詩のアイデンティティーを問い詰める。 表題の「パレルシア」とは、「何についてでも率直に真実を語ること」だという…

〈本の紹介〉記録・朝鮮総聯60年(私家版・呉圭祥著)

日本の若い記者と初めて会ったときに、いつも思うのは、「総連」に対する誤解が多い、ということである。それは無理もない、ことかも知れない、とある時気づいた。「総連」はすでに結成から60年、人間で言えば還暦…

〈本の紹介〉辺見庸著「1★9★3★7」を読む

「閉じられた記憶の棺」を暴く衝撃 「戦争責任へのそらっとぼけかた」許さぬ気迫 本書を読み解くのは容易なことではない。まず、「1★9★3★7」の意味を知らねばなるまい。もちろん、辺見氏が書いているのは「…