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〈本の紹介〉ガザからの報告/土井敏邦著

戦地からの声を聞く 2023年10月7日にイスラエル軍による第5次ガザ攻撃が始まってから、あと少しで1年が経過する。戦闘が始まって以降、世界中のメディアでガザを取り巻く状況について報じられた。一方で、…

〈本の紹介〉なぜあの人と分かり合えないのか―分断を乗り越える公共哲学/ 中村隆文 著

ゼロか100でなくグラデーションの中で なぜあの人と分かり合えないのか―。日常的にそんな場面に出くわすことは少なくないだろう。身近な例でいえば、お金や仕事に対する価値観の差異など、気心の知れた友人相手…

〈本の紹介〉僕の好きな先生/宮崎亮著

共生の尊さ学ぶ 2021年4月、当時の松井一郎大阪市長は新型コロナウイルス第4波感染拡大の対策として、「小中学校は自宅オンライン学習を基本とする」方針を発表。唐突な方針発表は、教育現場と学校保護者らを…

〈本の紹介〉ナイス・レイシズム/ロビン・ディアンジェロ著 甘糟智子訳

内在する排外性にメスを 昨今、米国は朝鮮に対して「人権問題」について執拗に喚いているが、朝鮮は幾度となく米国自らの人権問題を省みるよう指摘してきた。本書を通せば、米国における人権問題、とりわけ人種差別…

〈本の紹介〉まんが パレスチナ問題/山井教雄 著

衝突と思惑が集中する地 イスラエルとパレスチナ・ガザ地区を管轄するイスラム組織ハマスによる一連の衝突で、ハマスが運営する保健当局は今月6日、ガザ地区の死者が1万22人を記録したと発表した。10月7日か…

〈本の紹介〉ジャカルタ・メソッド/ヴィンセント・ベヴィンス著

反共産主義十字軍と世界をつくりかえた虐殺作戦 1955年、インドネシアのバンドンでは「人類史上はじめての有色人種による大陸間会議」といわれたアジア・アフリカ会議が開かれた。このバンドン会議には、世界人…

〈本の紹介〉朝鮮戦争無差別爆撃の出撃基地・日本/林博史

米軍の狂気と日本の加害を暴露 祖国解放戦争勝利70年。それを記念した関連企画が本紙や月刊『イオ』7月号で展開されている。その中に、戦時文学を扱った企画がある。祖国解放戦争をテーマにした朝鮮の文学作品に…

〈本の紹介〉世界のサッカー民/金井真紀著

サッカー通じ世界を知る 世界で最も人気のあるスポーツのひとつ、サッカー。世界中を熱狂に包むサッカー界だが、その一方で、人種や性別を取り巻く差別問題は根強く、黒人選手やアジア人選手が差別を受けたという、…

〈本の紹介〉ルポ 大学崩壊/田中圭太郎 著

驚愕の事態、なぜ認知されない? 京都大学、北海道大学、筑波大学、東京大学、日本大学、早稲田大学、一橋大学、慶応義塾大学、大阪大学…。 ここに挙げた大学の共通点は、いわゆる日本国内の「有名大学」であると…

〈本の紹介〉起死回生 東スポ餃子の奇跡/岡田五知信 著

崖っぷちから復活へ 衰退の一途を辿っていると言われる新聞業界。日本新聞協会の調査データによると、一般紙の発行部数はピーク時の4698万部(2014年)から2869万部に、スポーツ紙においては658万部…

〈本の紹介〉右翼ポピュリズムのディスコース/ルート・ヴォダック

恐怖をあおる政治を暴く/排除と差別の「常態化」 本書は、ヨーロッパで顕著に見られる右翼ポピュリスト政党の台頭と興隆をめぐり、その躍進を支えるディスコース(言説)に着目。極右ポピュリストが煽動するナショ…

〈本の紹介〉ロマ民族の口述伝承 童話・笑話・怪談・猥談・物語/金子マーティン 編訳

社会の細部映し、保存する 近年においても差別・迫害の例が絶えない少数民族ロマ。ロマは、インドを発祥とする移動生活の歴史が長い民族で、ヨーロッパを中心に、現在およそ800万人〜1200万人が世界中に暮ら…

〈本の紹介〉いじめをやめられない大人たち/木原克直著

尊厳の否定、その正体に迫る 年々「社会問題化」している、いじめ問題。昨今、テレビや新聞、インターネットには、学校における子どもたちのそれはもちろん、職場や近所付き合いなど、「大人のいじめ」に関するニュ…

〈本の紹介〉空爆論: メディアと戦争/吉見俊哉著

降り注ぐ植民地主義の「眼差し」 空爆の現場には、はるか上空から俯瞰し、爆撃によって破壊と殺戮をもたらす権力と、しばしば不可視化される地上の光景を世に伝えようとする抵抗勢力、という対立的な関係が存在する…

〈本の紹介〉母親になって後悔してる/オルナ・ドーナト著、鹿田昌美訳

タブー視される「常識」にメス 「もし時間を巻き戻せるなら、あなたは再び母になることを選びますか?」 本書に登場するのは、この問いに「いいえ」と答えた23人の女性たち。イスラエルの社会学者であり社会活動…

〈本の紹介〉明日を灯そう―愛知朝鮮高校無償化裁判支援の記録―/「ととりの会」発行

「勝ち」につながる大きな財産 2013年1月24日、高校無償化から朝鮮高校が除外されたことを受けて始まった各地の裁判で先頭を切った地域の一つが愛知だ。愛知では、2010年4月に高校無償化が施行された直…

〈本の紹介〉キツネ潰し/エドワード・ブルック=ヒッチング

今ではありえない競技たち 青商会をはじめ、総聯支部や諸団体が朝鮮学校支援のために開催するチャリティゴルフコンペ。青商会会員が集まれば自然とスコアの話題になり、近年では朝青支部で「ゴルフクラブ」が結成さ…

〈本の紹介〉朝鮮学校「高校無償化」裁判・東京 資料集/朝鮮学校「高校無償化」裁判・東京 弁護団 編

歴史的事実としての刻印 今年10月22日、2013年から各地5カ所で行われた高校無償化裁判を総括するための全国弁護士フォーラムが、東京中高で開催された。フォーラムには総勢87人の弁護士が集結。訴訟に携…