
〈朝鮮と日本の詩人 75〉近藤芳美
2008年12月17日 00:00
迎春花かぎりなく咲く野 国染めてくれない色の朝明けのひろがらむはて大地は凍れ 凛々と大地のかぎり凍る冬聞ゆるごとし国の歓喜は 清冽に祖国と呼ばれむ世界あれ凍る大地の朝のかがやきに 地も河も厳しく凍る冬…

〈朝鮮史から民族を考える 30〉在日同胞と民族(下)
2008年12月08日 00:00
6.15と10.4の道こそ 「分断体制」論 白楽晴の「分断体制」論が注目されている。彼は80年代末に朝鮮半島統一論としての「分断体制」の概念を提起し、その後それをさらに深め、その成果は分断体制論3部作…

〈朝鮮と日本の詩人 74〉井之川巨
2008年12月08日 00:00
美しい叙情的抵抗詩 舞い、舞う 朝鮮の少女たちは 回転する五月の花壇だ。 ひとりの少女は 銃殺された農夫を舞い、 ひとりの少女は たたずみ悲しむ妻を舞い、 ひとりの少女は 廃墟をさまよう子供を舞い、 …

〈人物で見る朝鮮科学史 72〉実学の時代(3)
2008年12月05日 00:00
洪大容の「宇宙論」 朝鮮史でもっとも優れた科学者はいったい誰だろうか? 筆者は「籠水閣」という私設天文台を作り、実用応用問題を中心とした数学書「籌解需用」を著し、そして「気」の哲学によって宇宙と様々な…

〈朝鮮史から民族を考える 29〉在日同胞と民族(上)
2008年12月05日 00:00
生き続ける抵抗ナショナリズム 海外同胞の動態的特徴 2007年の統計によれば、世界の169カ国に居住する海外朝鮮同胞数は約704万人に達する(留学生や一般滞留者を含む)。居住国でみると中国(約276万…

〈朝鮮と日本の詩人 73〉石牟礼道子
2008年12月01日 00:00
朝鮮人の恨(ハン)を凝縮 第四度火傷炭化質という火傷には蛆もつかぬ 末期の水というものをのむひまなく 生きていたマリアたちは じゅっという音を立てて 六千度の熱 拝むひまもありゃせん 熟み月ともしれん…

〈人物で見る朝鮮科学史 71〉実学の時代(2)
2008年11月28日 00:00
西洋近代科学技術の伝来 実学形成の重要な要因の一つは西洋近代科学技術の伝来である。朝鮮に西洋に関する情報が本格的に伝え始められたのは朝鮮後期になってからのことで、17世紀初、実学の先駆者といわれる李 …

〈朝大・朝鮮自然博物館 6〉鳥類・臨津江渡る統一の象徴も
2008年11月26日 00:00
コウライウグイスなど91種130点 朝鮮大学校は御存じの通り東京都小平市に位置する。玉川上水が多摩地方東西に細く、長く樹木の営みを支えている脇に、わが大学はキャンパスを構えているのだ。休日ともなると、…