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〈学美の世界 71〉「逸脱」の魅力/金明和

アートは、人の内面を表現するものであり、時としてその表現は予期せぬ方向へと展開する。特に児童美術やアール・ブリュット作品に見られるような純粋で切実な表現は、しばしば逸脱という形で現れる。 現実の枠組み…

〈私のノート 太平洋から東海へ 2〉日帝崩壊80年目にきざむ「戦勝国」の記憶/乗松聡子

2025年は、敗戦により大日本帝国が崩壊して80周年の節目になります。日本では「終戦80年」としてさまざまな行事が行われるようです。 私は1980年代、高校のときにカナダに留学し、2年間、5大陸70カ…

〈70年の自負、100年への自信➀〉学舎移転65周年を迎えた朝鮮大学校

朝鮮大学校は2026年に創立70周年を迎えます。当欄では、大学が歩んできた道のりや現在の教育内容、活躍している卒業生、70周年に向けた取り組みなどを多角的に紹介します。執筆は朝大の教員、関係者が担当し…

〈読書エッセー〉晴講雨読・本とは何かを問う小説『華氏451度』/任正爀

本紙に『晴講雨読』を連載して3年以上が過ぎた。本来は晴れた日に畑を耕す「晴耕」であるが、筆者のおもな仕事は大学での「講義」なので、それをもじって晴講雨読という訳である。また、「読書エッセー」は編集者が…

〈朝大専門家の深読み経済14〉社会主義としてみる中国経済(上)/張景瑞

2005年に発足した在日本朝鮮社会科学者協会(社協)朝鮮大学校支部・経済経営研究部会は、十数年にわたって定期的に研究会を開いています。本欄では、研究会メンバーが報告した内容を中心に、日本経済や世界経済…

〈学美の世界 70〉「美」にこもる尊い「学び」/文真希

日常から湧き出る様々な疑問や発見、そして深い思い-。もし児童が即座に「正確で解りやすい言葉」に変換できなくとも、心の奥底に秘めた感性や思考を「私たち」が先入観なく読み取り、丁寧に紡いであげれば、「表現…

〈トンポの暮らしを支える/こちら同胞法律・生活センターです!53〉在日同胞の相続に関する基礎知識

在日同胞が日本で亡くなった場合、日本人の相続とは様々な違いがあります。今回は、在日同胞の相続に関し最低限知っておくべき基礎知識について、設例を交えながら解説します。 Q 先日、私のアボジ(韓国籍)が亡…

〈時事エッセー・沈黙の声 54〉米国の責任不問・朝鮮人被爆者除外の被団協/浅野健一

ノーベル平和賞の「反ロ」政治利用 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)へのノーベル平和賞授賞式が10日、ノルウェーのオスロで行われた。長崎で被爆して親族5人を亡くした田中熙巳(てるみ)代表(92)の演…

〈ものがたりの中の女性たち85〉「死した魂だけでも清らかな鬼神に」―淑英

あらすじ 世宗王の時代、安東に住む没落貴族・白尚君(ペクサングン)とその夫人鄭氏は、熱心に寺に通った甲斐あってかひとり息子・仙郡(ソングン)を授かる。長じた仙郡は読書中にうたたねし、淑英(スギョン)と…

【寄稿】プラハから届いた「朝鮮のあかい旗」/鄭栄桓

中野重治のエッセーに導かれ 作家・中野重治(1902-79)に「朝鮮の旗」というエッセーがある。朝鮮総聯(朝鮮時報の前身の日本語紙)第33号(1958年9月1日付)に掲載されたこの小文は、中野と太極旗…