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〈学美の世界 68〉線画に見られる児童の造形的成長/姜泰成

子どもの造形活動には年齢とともに顕著な成長の段階が見られる。特に、線画における表現の変化は、感覚的な表現から構造的・概念的な表現への移行を示す重要な手がかりとなる。ここでは、初級部1、4、6年生の作品…

【投稿】至福の3日間/張弘順

学生中央芸術コンクールを観覧して 久々に大満足の贅沢な3日間を過ごした。 音楽大好き、ウリハッキョ大好きの長女に誘われて、第56回在日朝鮮学生中央芸術コンクール(10月24~26日、東京)を満喫しに行…

〈読書エッセー〉晴講雨読・内田樹の「街場」シリーズを読む/任正爀

前回「独自の哲学を愉しむ」という表題で内田樹先生の『ためらいの倫理学』と『「おじさん的」思考』を紹介したが、その後もブックオフの文庫本廉価コーナーで先生の本を購入し読み続けている。このコーナー、以前は…

〈時事エッセー・沈黙の声 53〉トランプ復権、混迷の中東情勢はどこへ/浅野健一

市民レベルでパレスチナ連帯を 11月5日投開票の米大統領選挙で、共和党のトランプ前大統領が再び大統領に就任することになった。一期目に、エルサレムを“首都”と認定して米大使館を移すなど、強力なイスラエル…

〈ものがたりの中の女性たち84〉「この体は私のもの、私はあなたの義姉よ」―元氏と南氏

あらすじ 朝鮮王朝宣祖代の文官であった元士安(ウォンサアン)の夭逝した義姉南(ナム)氏が、ある日突然彼の未婚の末の妹元氏に憑りつく。元氏は意識がもうろうとし、意味のないことをぶつぶつと呟き、自分が死ん…

〈私のノート 太平洋から東海へ 1〉ノーベル賞に沸く日本、抜け落ちた視点/乗松聡子

私は日本出身でカナダに通算30年住むジャーナリストの乗松聡子です。朝鮮新報に連載させていただけることを大変光栄に思うと同時に、重責を感じています。日本社会は、朝鮮学校差別をはじめ、過去に40年間朝鮮を…

〈西宮SEASIDE支部物語 3〉渦巻く葛藤、新報拡大は「おれの仕事じゃない」/趙利寛

30年前の記憶が蘇る。1994年、朝⻘の専従イルクンとして活動していた頃、⽇中のほとんどは朝鮮新報との時間だった。朝、⻄宮⽀部に届く160部の束を結んでいる紐を解き、紙⾯を開く。掲載されている日本全国…

〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 71〉三木卓

「ほろびた国」から「向こう側」へ 昨年他界した三木卓(みきたく)は、1969年に書いた初の長編散文作品「ほろびた国の旅」の、2009年の復刊版「あとがき」を次の一文で結んだ。「今の時代を生きる若い読者…

〈読書エッセー〉晴講雨読・独自の哲学を愉しむ内田樹『ためらいの倫理学』/任正爀

本欄で取り上げる本は、まずは朝鮮と関連するもの、次に物理学や科学史など自身の専攻に関連するもの、そして印象深い小説や詩などの文学作品が基本である。他方、ジャンルを問わず個人的に何らかの関係性があるもの…

〈学美の世界 68〉記憶のカケラ/朴美奥

今年で51回目を迎えた在日朝鮮学生美術展。51回展では、コロナ禍の中で開催が難しかった在日朝鮮学生美術展50回記念アートプロジェクト「旅するカケラ」が各地の展示場で行われる。 「旅するカケラ」とは、木…

熱海で「だれいき全国交流会2024」が開催

だれもが尊重される在日朝鮮人社会を目指して 在日朝鮮人社会におけるあらゆる差別や暴力の撤廃を目的とし、「だれもがいきいきと生きられる社会のために」を合言葉に活動する在日本朝鮮人人権協会性差別撤廃部会の…

〈時事エッセー・沈黙の声 52〉袴田巖さん再審無罪判決、人権確立を/浅野健一

事件から58年、自白・証拠の捏造を認定 1966年6月、静岡県清水市(現静岡市清水区)で起きた味噌製造会社の専務一家4人殺害事件で、同年8月に逮捕され80年11月に最高裁で死刑が確定した袴田巖さん(8…

〈西宮SEASIDE支部物語 2〉台本なしの討論、聞きたかった「本音」/趙利寛

風薫る朝、屋上から見える明石海峡大橋の景色は格別だ。海の水面が優しくキラキラ輝いている。どれだけの神戸朝高生たちがこの景色を見てきただろう。6月8日、神戸朝高でゴルフコンペの「チャリティー金贈呈式」を…

40年間に体感したありのままの朝鮮/朝鮮文化研究会第36回講演会

朝鮮文化研究会第36回講演会が9月27日、東京都内で開催され、在日本朝鮮人人権協会会員で清瀬市在住の在日2世・黄正基さんが「祖国訪問で見聞した朝鮮民主主義人民共和国の変遷 1981.5~2018.9」…

光の当たらない存在と伴走続けた「革命家」/金賢玉先生を偲ぶ会、那覇市内で

元総聯沖縄県本部活動家で、日本軍「慰安婦」として朝鮮半島から沖縄に連行された裴奉奇さんを晩年まで支えた金賢玉さんを偲ぶ会が9月21日、沖縄大学アネックス共創館で行われた。同胞有志らが企画した会に会場で…

〈読書エッセー〉晴講雨読・浅川巧を語る評伝と小説(下)/任正爀

1988年に出版された高崎宗司『朝鮮の土となった日本人―浅川巧評伝』(以下『評伝』)によって、浅川巧は多くの人の知るところとなった。在日朝鮮人2世で著名な建築家である伊丹潤(本名庾東龍)は、1983年…

〈ものがたりの中の女性たち83〉「冷水一杯の価値もない詩ですね」―李梅窓

あらすじ 扶安(プアン)の官妓である桂生(ケセン)は詩と歌、楽器の演奏にも秀で、号を梅窓(メチャン)と名乗る。ある日、柳塗(リュド)という士人が彼女を訪ねると、自称豪胆な士人金生と崔生が先客として来て…

〈時事エッセー・沈黙の声 51〉在沖米兵少女強かんを半年間隠蔽/浅野健一

「被害者のプライバシー」保護名目に 駐留する外国軍隊の25歳の兵士に、16歳未満の少女が誘拐、強かんされて捜査当局に立件され事件が半年間も隠されて、人民に知らされない。兵士を派遣した国も、被害少女が住…

〈トンポの暮らしを支える/こちら同胞法律・生活センターです!50〉各種の統計からみた在日同胞の現状

NPO法人同胞法律・生活センターは活動を始めて今年で27年目を迎えます。開設当時の法務省の統計をみると、1997年12月末時点当時の全在留外国人は約148万人。国籍・地域別では朝鮮・韓国の同胞(*当時…

〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 70〉永井荷風

為政者と等質化した日本人へ 関東大震災朝鮮人虐殺から101年、この事件に限らず、朝鮮植民地支配にともなうあらゆる犯罪と責任について、近年ますますひどくなる歴史否認・虐殺否定論の跋扈と連動した官民ヘイト…