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〈源流をたどる―食・工・建 4〉福岡・虎福堂

2021年06月25日 09:00 主要ニュース 暮らし・活動

祖国解放後、1・2世の同胞たちは異国の地で生きる術として、焼肉をはじめとした飲食業、遊技業や土木・建築業など、さまざまな事業を開拓し、発展させてきた。古くから同胞、日本市民らに親しまれ、愛されてきたあの飲食店、町工場、会社はどのようにして生まれたのか。連載「源流をたどる―食・工・建」では、1・2世同胞たちのバイタリティと意志を継ぎ、同胞社会、朝鮮学校、自らの家庭のために、今を生きる同胞企業家、店主、社長たちの情熱と苦悩、葛藤を取り上げる。

こだわり抜いた味へのプライド

2005年の創業以来、隠れた本格派のもつ鍋店として、口コミで店を知り訪ねてくる観光客も多い。

明太子や豚骨ラーメン、水炊きなど、全国区の知名度を誇るグルメが勢ぞろいの福岡。その福岡で水炊きと並ぶ二大鍋料理といえば、迷わずもつ鍋を想像するだろう。もつ鍋・虎福堂は、九州最大の繁華街・天神の西隣に位置し、近年グルメやファッショントレンドの発信地として注目を集める大名地区の一角にある。

2005年の創業以来、こだわり抜いたその味は、地元の常連客からもお墨付きで、隠れた本格派のもつ鍋店として、口コミで店を知り訪ねてくる観光客も多い。

店主の周俊植さん

店主を務めるのは周俊植さん(46)。福岡初中(当時)、九州朝高を卒業後、常々興味のあった料理の道へ進もうと料理学校に進学。下積み時代を経て、自身が30歳を迎えた頃に念願だった店を構えた。

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