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〈成人式2024〉西東京/“ウリハッキョ、守る側に”

2024年01月10日 16:16 在日同胞

20歳を迎えた西東京の同胞青年ら

「20歳を迎えた西東京同胞青年祝賀会」が6日、八王子市内のホテルで行われた。22人の青年たちを総聯中央の宋根学副議長、総聯西東京本部の金益淳委員長をはじめとする活動家たちと保護者ら65人が祝った。

来賓祝辞、記念品伝達、記念撮影などが行われた後、2部では青年たちによる公演が行われた。

「パンガプスムニダ」の合唱で幕を開けた公演では女声重唱「ウリハッキョ、私たちの未来」、男声重唱「カンソンプフンアリラン」などの演目が披露され、会場からは「ほぼ歌劇団!」との掛け声も。中でも男声重唱「ウリハッキョ行進曲」は参加者らに特別な余韻を残した。

男声重唱「ウリハッキョ行進曲」

この作品は、20歳を迎えた青年たちが西東京第1初中在学中に東日本地方芸術競演大会にて披露し、優秀作品に選ばれた思い出の作品だ。

「『ウリハッキョ、守っていこう』という歌詞に当時とは違った思いが込み上げてきた」と話すのは朴勝俊さん(朝鮮大学校体育学部2年)。「今までは守られる側だった」と言う朴さんは「これからはウリハッキョを守る側として役割を果たすべく、自分にできる貢献の方法を具体的に模索していきたい」と語った。

家族からの花束を受け取り、写真を撮る同胞家庭

朝鮮語の曲を初めて歌った青年もいた。小中高と日本の学校に通った魯安祐実さん(20)は朝青本部委員長の誘いで昨年5月に初めて朝青のイベントに参加した。春から専門学校に通う魯さんは「留学同の活動にも励んで同胞の友達を作りたい」と意気込んだ。

洪裕泰さん(19、東邦歯科医療専門学校)は民族教育を通して、朝鮮に対する日本メディアの報道を批判的に見る観点と自身の民族的ルーツを学べたと語り、「ウリハッキョに送ってくれた両親に感謝を伝えたい。社会人になっても民族名を守りながら、ウリハッキョ支援も行っていきたい」と力を込めた。

公演の司会を務めた高大麒さん(朝鮮大学校経営学部2年)は西東京第2初中の中級部再建1期生として、再建に尽力したすべての関係者、再建後も何不自由なく学校生活を送れるようにサポートしてくれた教員たちに謝意を述べる。そして、第31回在日朝鮮学生少年芸術団の一員として迎春公演に参加したという高さんは「祖国の人々に感謝の言葉を直接伝えたい」としながら、祖国と総聯、同胞社会に貢献できる人材になるべく、勉学に励む決意を新たにしていた。

会場には青年たちと保護者らの笑顔が花咲いた

ひとり親家庭の経済的負担の中でも娘の琴真芽さんを育て上げた全佳姫さん(52)は「子どものために必死に働く中で、子育てに手が回らないときもあったが、その分、ウリハッキョの先生方が子どもたちに社交性や人を思いやる人間性を育んでくれた」と話す。夏休みには学校で子どもを預かってくれた時もあったという。「ウリハッキョに送れば必ず立派に育ててくれると信頼していた」という全さんは「子どもを育ててくれたハッキョと同胞社会に感謝を伝えたい」と目を細めた。

双子の金世理さんと金安理さんの父である金珉洙さん(48)はウリハッキョに通わせることができた原動力には「子どもたちの笑顔」があったという。金さんは双子の20年間を振り返りながら、「大変さは2倍だったが、嬉しさも2倍だ。朝鮮人として民族性を守っていってもらいたい」と誇らしげに語った。

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