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デジタル版「朝鮮語辞典」、学友書房から発行

2023年07月19日 10:01 主要ニュース 暮らし・活動

“皆が手に取り、ウリマル学習を”

今年5月デジタル版「朝鮮語辞典」が発行された。(写真提供=学友書房)

 

今年5月、朝鮮語を理解し、朝鮮語で自身の考えを表現する際に有益な「조선말사전」(朝鮮語辞典)が学友書房より発行された。デジタル版でリリースされた辞典は、7月1日に一般向けにも公開され、内外から関心を呼んでいる。

朝鮮半島から渡ってきた在日同胞は、いまでは4世や5世に至り、同胞社会を取り巻く生活環境や様式は大きく変化した。異国の地に住む同胞たちにとって、ウリマル(=私たちの言葉)・朝鮮語は、祖国や民族について知り、また自身のアイデンティティーを確立するうえで欠かせない要素。2010年から10余年にわたる編纂期間を経て、この度出版されたデジタル版「朝鮮語辞典」は、そうした同胞たちを取り巻く大小のさまざまな変化に伴い、日本語を母語に持つ在日朝鮮人たちが、朝鮮の言葉で考え、表現する際に手助けとなる辞典をつくろうと企画・発行された。

今回発行されたデジタル版「朝鮮語辞典」は、1986年に学友書房より発行された「조선말소사전(朝鮮語小辞典)」以来となる在日同胞による在日同胞のための辞典だ。同辞典の編纂には、朝鮮学校の教科書編纂を担う学友書房や朝鮮大学校のほか、祖国朝鮮からも朝鮮語のエキスパートたちが携わった。

その特徴は、言葉の意味をただ理解するためではない「表現するための辞典」であること、さらには一般的な「国語辞典」とは異なる「学習辞典」であることにある。そうした特徴が最大限に反映された同辞典には、朝鮮で広く使用される単語やことわざ、慣用表現のみならず、朝鮮語科目の学習や同胞たちの暮らしに必要な語彙など約41,100語の見出し語が収録された。

その他にも、北南朝鮮でそれぞれに異なる言葉の綴りや用法の解説、日本語対訳、学習に役立つ「文法便覧」など在日同胞の言語環境に即した充実した内容になっている。関係者によれば、デジタル版のため、今後随時アップデートを重ねながら、充実化を図るという。

辞典は、iOS、Android、WindowsなどのOSに対応しており、スマートフォン、タブレット、パソコンなどの各種デバイスで動作可能だ。

朝鮮民主主義人民共和国の社会科学院言語学研究所研究員であるチョン・スンギさん(84、院士)は、60年代から60余年にわたり朝鮮国内のほとんどの朝鮮語辞典編纂に携わってきた。自らが編纂に携わったデジタル版「朝鮮語辞典」発行の知らせに「同胞学生たちのための朝鮮語教育において力となる、辞典という手段を獲得した」と祝福を送った。

学友書房の愼基成副社長兼編纂局長は「アプリをダウンロードさえすれば、いつどこでも辞典を開き、朝鮮語を学ぶことができる」とデジタル版の利点を語る。愼副社長兼編纂局長は「民族や自身のルーツに関して語るとき、日本語では表現しきれず朝鮮語だからこそ表現できることがある」と述べ、「今後、朝鮮語を学ぶ子どもたちだけでなく、学校や同胞団体・事業体、各地の総聯機関などさまざまな場で同胞たちが活用することで、ウリマルを共に学びながら、辞典をアップデートしていけたら」と期待を込めた。

(取材班)

詳細

価格=3千円(税込)

購入方法=App Store、Google Play、Microsoft Storeで「조선말사전」と検索

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※その他問い合わせは学友書房まで

TEL=03-5392-1181

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