公式アカウント

大阪中高創立70周年記念同胞大祝典/卒業生たちの声

2023年05月22日 09:22 民族教育

久しぶりの再会に嬉しさをにじませる卒業生たち

14日、3千200人の参加のもと大盛況で幕を閉じた大阪中高創立70周年同胞大祝典。場内では、大阪、和歌山、奈良といった同校学区の児童、生徒や保護者、学校関係者のみならず、同校の節目を祝おうと日本各地から集まった卒業生たちの姿が目立った。感想を紹介する。(まとめ・金淑美、盧琴順、韓賢珠)

同胞に力与える存在

黄柊河さん(22、65期)

社会人になった今、学校が授けてくれたものを改めて実感する。それは人前で堂々と話す力やコミュニケーション能力などさまざまあるが、一番は学校を愛する気持ちだ。卒業後、みなそれぞれの道を歩んでいるが、ハッキョはいつまでも「家」のような場所。ウリハッキョに通う生徒たちの活躍が同胞たちに力を与える。これからもずっと同胞社会にとってウリハッキョがそんな存在であってほしい。いずれ子どもを持ったときにウリハッキョに送ることが一番学校のためになる。自分は必ずそうしたい。

絶対的な安心感

禹滉志さん(32、56期、生野南地域青商会幹事)

ウリハッキョには絶対的な安心感がある。卒業してからも、苦しいときは恩師たちが助けてくれた。8月に第一子が生まれる予定だが、自分の子どもも安心して預けられる。一方で、自分たちが通った頃はサッカーで「全国」大会に出場するなど部活動が盛り上がったが、今は生徒数の減少などで厳しい状況にある。子どもたちが夢中になれる道をつくってほしい。学校支援においてはまず期ごとに卒業生が集い、思い出や学校への思いを共有することが大切だ。

連合同窓会公式LINEを運営

高希誠さん(32、56期、連合同窓会事務局)

連合同窓会事務局に最年少で参加している。学校運営が厳しい中、同胞たちの力を一つに集めるために自分にできることがあれば力添えしたいという思いで参加した。連合同窓会のLINE公式アカウントの管理運営を担当している。フェスタに向けては準備過程などを紹介し、今後は教員たちとの連携の下で学校の活動を発信していく。自分たちが学校から受けたたくさんの愛情を次世代に授けたい。今後、子どもを学校に送るようになる自分たちの世代が学校を守るうえで重要な役割を担っていかなければいけない。

知恵出し合い、輝かせたい場

崔勇一さん(40、47期卒業)

同級生でよく集まっていて、今日は式典に参加してみんなで盛り上がろうと訪れた。大阪中高をはじめ普段からインスタなどでいろんなハッキョをフォローし、在日のいろんな活躍を見るのが好きでいつも力をもらっている。ハッキョを取り巻く環境は厳しいが、在日は力があると思っている。みなの知恵を出し合い、状況を打開しながらこれからもウリハッキョを輝かせていきたい。いつか子どもができたらウリハッキョに送りたい。

個人の可能性を伸ばす教育を

韓福実さん(46、42期)

大阪中高中級部と大阪初級に子どもを送っている。中3の子どもには、ウリハッキョが掲げる集団主義の中で育ってほしいと願ってウリハッキョに入れた。学校が楽しいと言って休まず通っているので入れてよかったと思っている。大阪中高創立100年を目指して、生徒一人ひとりの可能性を伸ばす教育を積極的に提案してほしい。前期まで生野初級(当時)のオモニ会会長を2年務め、食品販売で得た利益で子どもたちに図書カードをプレゼントした。実質的に子どもたちのためになる活動をしていきたい。

1期生の父の矜持

朴一樹さん(48、39期、実行委員会、総聯東成支部宣伝部長)

父は大阪朝高1期生で、専従活動家として組織と学校のために一生涯を捧げた。寡黙な人だったが、1期生としての自負心は常々聞いていた。父の民族教育への強い遺志は、学校支援活動に取り組むうえで、大切な心の柱になっている。自分だけでなく、1期生の思いを同胞たちにも伝えていきたい。今日は同胞たちが一堂に会し、大阪中高創立100年に向けた新しい決意の場となった。学校はもちろんのこと地域同胞社会の土台をいっそう強化するために目の前のことに一つひとつ取り組んでいきたい。

朝高時代にタイムスリップ

李銀崇さん(52、35期)

たくさんの思い出が詰まったハッキョが移転するので見届けるために名古屋から駆けつけた。校舎も先生たちもあの頃のまま、タイムスリップしたような懐かしい気持ちになった。学校があってこそのコミュニティーだと痛感している。学校があれば人が集まるし、学校なしには総聯組織も守れない。子どもたちが卒業した今も、学校とかかわっていきたいと思い、名古屋では学校をバックアップするためオモニ会OG会を立ち上げた。大阪の保護者たちも、学校のためにぜひがんばってほしい。

長所活かし、ニーズに応答

趙美令さん(53、35期)

学校の移転問題については正直複雑な思いもあるが、学校を愛する気持ち一つで今日は同級生たちがたくさん集った。学校とそこに通う子どもたちを愛する強い気持ちを一つに合わせるためには、学校に関する情報を丁寧に説明し、共有することが大事だと思う。人を思いやる気持ちを育むウリハッキョならではの長所をどんどんアピールすると同時に、時代の変化に即して保護者のニーズに応えることも必要だ。学校のためなら、いつでも尽力する心構えだ。

学校を守ることは…

金哲浩さん(59、28期)

和歌山初中を卒業し、大阪朝高(当時)に通った。民族教育を守らなあかん、残さなあかん、そう思って学校を支援する活動に取り組んできたが、フェスタに参加し、学校を残すことは民族教育にとどまらず、同胞社会を守ることでもあると感じた。今日これだけの人数が学校に集ったことが何より嬉しいし、感動した。ここに集まった人たち全員が学校のために力を出せば、いま直面しているさまざまな困難な問題も乗り越えられる。

親子二代の思い出

姜寿美さん(60、28期)

同級生約50人が参加し、同窓会のようだった。旧友たちに会いたい気持ちはもちろんのこと、同級生が70周年記念事業の実行委員を務めており、母校のためにがんばる友人を応援する気持ちでフェスタに参加した。親子二代で大阪中高に通った。息子たち二人は学校に育ててもらったようなものだ。私が通ったころはピョンコマ(平壌学生少年芸術団)の来日公演などで賑わい、息子たちの時代は部活における活躍で楽しませてもらった。創立70周年を機により良い学校づくりを目指してほしい。

気持ちは常にこの場所に

金英姫さん(65、23期)

こういう場が久しぶりで何をみても感動しっぱなしだった。本当にきてよかった。朝高時代は、バスケ部だったので、この体育館での思い出がたくさんあり、校舎がなくなるのは正直さみしい。大阪朝高は自分にとってふるさとであり、気持ちは常にここにある。私の原点はここだ。(初中級部の)母校がなくなってしまった卒業生が少なくない。いまある学校をしっかり守っていけたら。

 

Facebook にシェア
LINEで送る