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圧力をはねのける力

2023年04月19日 09:00 取材ノート 論説・コラム

スタニスラフスキー・システムという演技法がある。自身が演じる役と同じような意識、行動を日常的に取ることで、その役を演じた際に同じような感情が湧き上がってくるようにする手法だ。

ラッパーであり詩人のFUNIさん(39、在日朝鮮人2.5世)は以前、舞台俳優として活動していた。

かれはこの度、再び演技に挑戦した。出演したのは作家の飯山由貴さんが監督を務めた映画「In-Mates」。1930年代に東京都の精神科病院に入院し、その後病没した2人の朝鮮人の苦悩や葛藤を追った作品だ。

かれらを演じたFUNIさんは、演技をするにあたりスタニスラフスキー・システムをとったという。「朝鮮人患者らの日誌を読み、当時の歴史的背景について学ぶうちに、自分の精神状態がおかしくなっていく感じがした」。

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