〈人・サラム・HUMAN〉料理人／ヒョン・ミョンジンさん（41）

職人技で作る手打ちうどん

昨年2月に行われた第10回光明星節料理コンテストでは腕のある料理人、フロアスタッフたちによる実演が行われた。そこで注目を浴びたのがリョンモッ館（平壌）の料理人であるヒョンさんだ。

ヒョンさんが披露したのは手打ちうどんの実演。生地を麺棒で薄くのばすのではなく、生地を麺打ち台に何度も打ちつけ柔らかくした後、両手で上下左右に振り回しながらのばしては半分に折り返す。この高度なテクニックを要する工程を何度も繰り返し一本の細い麺を作っていく。麺の太さがそれぞれ異なるうどん、ジャージャー麺、冷麦を巧みな手さばきで打つヒョンさんの実演は参観者の注目を集めた。

平壌市内で有名な手打ちうどん職人として知られているヒョンさんは、2013年に手打ちうどんを習い始め、過去に2回サービス部門の総合コンテストで優勝を果たし、2019年には全国規模で行われた料理コンテストで実演を見せた。一日に数十人分の麺を打っている。

「生地をのばすときに両手の力を抑えるのがコツ。また、のばした麺を折り返すときに麺同士がくっつかないようにすること、太さを均等にすることが秘訣だ。こうして打つと、機械で作るよりもおいしく、なめらかでコシがあるうどんに仕上がり、消化も良くなる」とヒョンさん。

ヒョンさんが勤めるリョンモッ館では約10年間、人々のニーズに合わせて手打ちうどんを提供し続けている。

【平壌支局】