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それぞれの尺度で伝える/3人の美術家が資料館保存のプロジェクト

2022年11月06日 13:09 歴史

左から古閑慶治さん、崔栄梨さん、牧園憲二さん(写真はすべて古閑憲治さん)

開館27年を迎えた岡まさはる記念長崎平和資料館ではいま、若手アーティストらによるプロジェクトが進められている。

携わるのは、福岡初級で美術講師を務める崔栄梨さん(38)と、美術家の牧園憲二さん(39)、古閑慶治さん(27)の3人。資料館にアートスペースを作ろうと、2020年にプロジェクトを立ち上げた。

きっかけは、牧園さんと崔さんが初めて資料館を訪れた時の「衝撃」だった。「日本の加害についてストレートに語った展示内容に圧倒された。愕然とするばかり、どうしていいかわからなかった」(牧園さん)。その後、炭鉱に関するリサーチをしていた知り合いの古閑さんを誘い、再度資料館を訪れた。

そこで知ったのは同館の老朽化と財政難、スタッフの高齢化。「自分たちにできることはないか」。スタッフらとの話し合いを重ね、3人はプロジェクト「平和資料館の上にアートスペースを開設する」を開始した。

資料のデジタルアーカイブ作業からはじまり、館内の3階空室を使ったワークショップや展示会など、資料館を広く伝えるための多角的なアプローチを模索した。

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