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日本の加害伝える「岡まさはる資料館」、保全プロジェクトを展開

2022年09月07日 16:59 歴史

未来につなぐ場を残すため

1995年の設立以来、朝鮮人強制労働や被爆者問題、南京大虐殺など、日本による侵略の歴史を中心に扱ってきた長崎市の「岡まさはる記念長崎平和資料館」。同資料館でいま、建物の老朽化を受けた保全プロジェクトが推進されている。またその一環として、今月20日まで、「加害の歴史を未来に繋いでいく場を残したい!~長崎平和資料館保全プロジェクト~」の名を掲げたクラウドファンディング(CF)が展開されている。

クラウドファンディングの専用ホームページに公開された情報によれば、同資料館では、設立27年目を迎え、建物の老朽化と、それに伴う自治体からの指摘を受け、法定基準を満たすための改善計画を進めており、今回のCFを通じて、来る10月から来年3月にかけて行われる二次改善計画の費用を募っているという。改善計画は6次まで行われる予定だ。

また、①資料の翻訳、②資料のアーカイブ化とアート活動、③VRなどを取り入れた館内アプリの導入など、建物の修繕事業と並行して2021年からは展示改修の取り組みも行われている。これは、資料館の意義に賛同し、「それぞれの専門分野で何か役立ちたい」「加害の歴史を語り継いでいきたい」との共通の思いを抱く若手有志らによるもの。

関係者たちは、同資料館が「戦争の悲惨さ、あるいはその原因であった日本のアジア侵略をいつまでも深く胸に刻み、平和を築いていくため」の場所であり、「多くの市民にその歴史を伝え、同時に歴史に向き合う若い世代の活動の場としての役割も果たしてい」るとして、クラウドファンディングをはじめとする保全プロジェクトへの協力を呼び掛けている。

(韓賢珠)

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