〈それぞれの四季〉事業承継は終活なのか/尹美奈


「私はまだまだ現役だ」「俺がもうすぐ死ぬとでも思っているのか? 」「息子に任せるのはまだ早い」―。

事業承継の話を持ち出すとこんな反応をされることがよくある。それはおそらく「事業承継=終活」というどことなくマイナスなイメージが強いからではないだろうか。

しかし、事業承継というのは事業の永続と拡大のための積極的なアプローチだということを一人でも多くの社長に意識してほしい。各々が築きあげてきた大切な会社を、これから先50年、100年と守り発展させていくためにはどうすればいいだろうか。

まずは、環境の変化が激しいこの時代でも強くしなやかに存在し続け、後継者や社員がバトンを受け継ぎたいと思うような魅力的な会社へと発展させていく。そして社長も人間であるがゆえにどうしても避けられない寿命や認知症等といういずれ訪れる引退を意識し、余裕をもった事業承継プランを考え実行していく必要がある。

在日同胞が築きあげてきた多くの企業は、在日同胞社会にとっての希望であり宝である。その宝を守りこれからも発展させていくために、司法書士としてできる限りの貢献をしていきたい。

(兵庫県尼崎市在住、司法書士)