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ICT教室で豊かな学びを/九州中高がCF開始

2022年01月20日 13:36 民族教育

“つくりたい、明日を創造する教室”

各地の朝鮮学校をとりまき、昨年以降、クラウドファンディング(CF)を利用したさまざまな学校支援が実践されている。より充実した教育環境を整え、民族教育の魅力を内外に知らせるなどの目的でたくさんのプロジェクトが展開されてきた。

九州中高では最新のICT教室を設けようとCFを開始した

昨年4月に学校創立65周年を迎えた九州中高では、オンラインの普及が大幅に進むコロナ禍のなか、創立記念事業の一環として、もとあった情報教室をリニューアルし、最新のICT教室を設けようとCFを開始した。教職員や卒業生を中心とした「九州中高創立記念事業実行委員会」(以下、「実行委員会」)が企画した。

2018年度のデジタル教科書の導入を皮切りに、タブレットPCの完備や校内ネット環境の整備など、各地の朝鮮学校では近年、民族教育における重要テーマとして「教育のICT化」を掲げ、積極的に推進してきた。

学校で学ぶ生徒たち

一方、2010年に始まった高校無償化制度からの除外、また地方自治体による教育補助の凍結・削減など学校運営を取り巻く状況は一層厳しさを増している。

これらの現状を踏まえ「実行委員会」では、生徒たちに「未来への希望を膨らませる教室をプレゼントしたい」との一心で同プロジェクトを企画。ひいては、今後リニューアルオープンするICT教室で、協同学習やアクティブラーニングといった取り組みを行うことで、同校における「教育のICT化」に拍車をかけ、「より豊かな学びの場の実現」を図ることに目的がある。

ICT教室の完成イメージ

「私たちの手で、未来を担う生徒たちの『明日』を、差別のない、輝かしい『明日』にしていこう」という思いから、「우리〈Us・明日〉プロジェクト」と銘を打った今回のCFでは、リニューアルに伴い発生する床張替工事や備品購入予算となる369万円を目標金額に設定。期限は2月20日までで、CF専用サイト「Ready for」を通じ行われている。

同校の李基成教員は、「CFを通じて、生徒たちにとってより良い教育環境を整備するのはもちろんだが、より多くの卒業生や同胞、日本の方々に、学校の現在を知ってもらい連帯するきっかけにしたい。明日を創造する教室を皆さんと共に創りたい」と語った。来月からリニューアル工事に着手する九州中高のICT教室は、4月に完成予定だ。

(韓賢珠)

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