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九州中高で八幡同胞大運動会/青商会と朝青が主催

2014年04月17日 17:05 暮らし・活動

セセデが同胞社会の牽引力に

八幡大運動会の参加者たち

八幡大運動会の参加者たち

福岡・八幡地域の青商会と朝青が主催する「八幡同胞大運動会」が13日、九州朝鮮中高級学校の体育館で行われた。青商会と朝青が地域同胞たちを対象としたイベントを主催したのは今回が初めて。セセデ(若い世代)たちが同胞社会を盛り上げようとする気持ちに応えようと同日、254人が集まった。

熱意伝える訪問活動を

ことの発端は食事会での会話だった。

昨今、在日朝鮮人や民族教育に対する公的、社会的な差別や偏見が横行する中、同胞たちの間に漂う「閉塞感」を感じていた青商会のメンバーたち。昨年10月、青商会と朝青の交流を目的に行われたフットサル大会後の食事会で同胞社会について熱い議論を交わしていると、「お年寄りから子どもたちまでみんなが楽しめる運動会をしよう」という声があがった。

それまで悶々とした思いを抱いていたメンバーたちは、持ち上がったプランにすぐさま賛同。翌日には幹事会を開き、議論を深めていった。そして、青商会と朝青らセセデがタッグを組み、同胞社会を盛り上げようと運動会を企画。青商会の幹事や朝青員たちは各分会を担当しながら、支部の活動家や分会長らと力を合わせて同胞たちの家々を訪問。自分たちの熱意を伝えていった。

運動会は1世から4世までの同胞たちで賑わった

運動会は1世から4世までの同胞たちで賑わった

その結果、運動会当日はあいにくの雨にもかかわらず、九州中高には動員目標の200人を上回る254人の同胞たちが駆けつけた。運動場から体育館に場所を移して行われた分会対抗の運動会は、1世から4世までの同胞たちの歓声や熱気で満ち溢れていた。

総聯八幡支部の文達勝委員長は開会式のあいさつで、総聯第23回全体大会に向けて70日運動が展開されている中、セセデたちが企画した運動会は同胞たちに大きな力を与えるとともに、同胞社会への愛着心をいっそう強くするきっかけになるだろうと語った。

参加者たちは、それぞれの分会に大きな声援を送りながら、夫婦による2人三脚や子どもと祖父母による障害物競走、綱引きやリレーなどさまざまな競技を楽しんだ。

競技後には、北九州朝鮮初級学校の児童や園児たちによる校歌、九州中高の生徒たちによるサムルノリが披露され、参加者たちから温かい拍手が送られた。また、抽選会では番号が呼ばれるたびに一喜一憂する同胞たちの姿もあった。

若い世代の情熱と未来

運動会後、参加者たちは屋外にセッティングされたテントのもとで、振舞われた焼き肉を頬張りながら話に花を咲かせた。

1世の朴道一さん(80)は、幅広い世代の同胞たちが集まり楽しむ光景を見て、同胞社会のあるべき姿を実感したという。「私たちが守り続けてきた民族の誇りが、今も若い世代にしっかりと根づいていると感じた。彼らが同胞社会を盛り上げようと奮起する姿にとても感動している」。

運動会後、参加者たちは七輪を囲みながら会話に花を咲かせた。

運動会後、参加者たちは七輪を囲みながら会話に花を咲かせた。

屋敷分会の金正樹分会長(67)は、地道に活動を繰り広げるセセデたちの姿を見て、「同胞たちは口を揃えて喜びの声を述べていた」としながら、自身も「若い世代の情熱に同胞社会の未来が見えた。今後、青商会や朝青との連携を深めて分会活動の幅を広げていきたい」と語った。

朝青の全寿英委員長(31)は、セセデ主催の運動会という初めての試みに「当初は不安だったが、青商会の熱意に多くの朝青員たちが突き動かされ、団結力も高まった。先輩たちの背中を追いかけるだけでなく、自分たちもさまざまな発想を実践に移していきたい」と力を込めた。

八幡地域青商会の朴潤浩会長(38)は、「同胞たちの一体感を感じながら、自分たちが今後果たすべき役割を再認識した。このような活動が他の地域にも広がっていき、同胞社会全体の活性化につながればこれほど嬉しいことはない。民族教育支援をこれからも青商会活動の主軸に据えながら、若い世代が同胞社会の牽引力になれるように朝青とともに力を発揮していきたい」と語った。

(李永徳)

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