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【寄稿】亡き友へ送る弔いの言/高演義

わが友人が、先日亡くなった。市井の歴史研究家・南永昌氏だ。

朝鮮新報の熱心な読者なら、朝鮮文化財に関する彼の長期連載記事を先刻承知だろう。

今私がこのように本紙の片隅にささやかながら彼への「送る言葉」を記そうとしたのは、ほかでもない若い人たちに、先輩世代にもこんな人付き合い、人間関係の世界があったんだよと、その片鱗でもいいから伝えておきたかったからだ。

ありきたりの追悼文を書く気はさらさらない。

「おくりびと」としての私は通り一遍のその手はやめ、その日葬儀が終わりかけた時こらえきれず立ち上がり、涙ながらに語りかけた即席の弔いの言をここにそのまま記すことにする。


故・南永昌氏。本紙で43回にわたり奪われた朝鮮文化財について連載した。

――チングよ、なぜ私たちを尻目にそんなに死に急ぐのだ?

今ではもう最後の会話となってしまったが、回復したらまた駅前の居酒屋でおいしい一杯を酌み交わそうと、そう言いあったあの約束はどうなったのだ?

きみはホントに不思議な男だ。30数年前私が胃がんの手術を経て退院してからずっと貴重な各種漢方薬を送ってくれ、そのおかげでこちらはいまだに生きながらえている。私を生かし、自分自身は逝くというのか?

――ああチングよ。留学同を出て共に朝鮮新報記者としての人生を歩み始めたあの日のことは、決して忘れない。青春ってすごいと、改めてそう思わないかい? あの頃われわれは、自分たちこそ新しい同胞社会を作るのだという意気込みに燃え、睡眠時間すら惜しんだじゃないか。それできみは突撃型の記者よろしく日本の文化世界に切り込み、著名な文豪を訪ね歩いては取材を重ね、在日朝鮮人文化発展に多大な貢献をしたじゃないか(志賀直哉宅に泊めてもらいながら仕事した!)。そのことを、傍らにいた私が一番よく知っている。

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