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〈関東大震災94周年〉朝・日関係正常化の実現を/東京同胞追悼会

2017年09月02日 14:10 主要ニュース

大震災時に虐殺された同胞犠牲者を追悼して慰霊碑に花を手向ける同胞たち

「関東大震災朝鮮人虐殺94周年東京同胞追悼会」が1日、墨田区の都立横網町公園内関東大震災朝鮮人犠牲者追悼碑前で行われた。総聯中央の呉民学副議長兼経済局長、陳吉相権利福祉局長、東京都本部の趙一●(「行」の間に「冫」)委員長、西東京本部の高徳羽委員長をはじめとする活動家と同胞、日本市民など250余人が参加した。

追悼会でまず、参加者全員が大震災時に虐殺された同胞犠牲者を追悼して黙とうをささげた。

追悼の辞を述べた趙委員長は、関東大震災朝鮮人虐殺94周年を迎え、大虐殺の蛮行を隠そうとしている一部保守勢力への激憤を抑えることができないと述べ、日帝植民地統治時期に日本に強制的に連れてこられ、酷使され亡くなった歴史の中でも、絶対に忘れられない残酷な出来事が関東大震災の朝鮮人大虐殺事件だと指摘した。

また1923年9月1日に日本政府は関東地方に発生した大震災によって、内務省、軍隊、警察と「自警団」を動員して10日余りの期間に朝鮮人というだけの理由で6600余人の同胞たちを無残に虐殺したと述べ、今日、日本当局は無残に殺害された同胞たちへの謝罪と補償はおろか真相さえ明らかにしようとせず、蛮行の歴史的事実を隠ぺいしていると厳しく批判した。

そして日本当局が侵略戦争、植民地政策から教訓を汲み取り、朝鮮に対する「制裁」と総聯・在日朝鮮人に対する不当な民族的迫害と人権侵害をやめ、朝・日平壌宣言の精神に則り、正しい過去清算に基づいた朝・日関係正常化を実現するよう強く求めると強調した。

青年学生を代表して東京中高の金成蘭さん(高3)、朝青東京・江戸川支部の兪光樹委員長が決意を述べた。

また、来ひんを代表して日朝友好促進東京議員連絡会のけしば誠一世話人(杉並区議)があいさつ。

続いて参列者全員による献花が行われた。

日朝協会など主催の式典も

同胞追悼会に先立ち、日朝協会東京都連合会(宮川泰彦会長)を中心とした9.1関東大震災朝鮮人犠牲者悼実行委員会による追悼式典が催された。総聯を代表して東京都本部の洪正洙副委員長が「各界追悼の辞」を述べた。

例年より多くの市民が参加した日朝協会などによる追悼式典

式典には例年の2倍ほどの日本市民が参加。東京都知事が「追悼の辞」を寄せなかったことに対する批判とともに、この日の式典に大きな注目が集まっていた。

主催者によると、60人ほどの報道陣の中には南朝鮮や北海道から取材に訪れた記者もおり、初めて朝鮮人虐殺の事実を知って駆けつけた人の姿も見受けられたという。

式典に参加した30代の男性は「都知事のことがあって今日参列したが、ひどい話だ。昨日も都庁前で若い人たちが抗議をしていた。見過ごせない問題だと認識している」と話した。

また、別の30代の男性は「歴史が風化していくことに強い危機感を抱いている。震災と虐殺は異なるので、風化させてはいけない。行政はきちんと直視すべきだ」と述べた。(文・李東浩、写真・盧琴順)

「世界的な流れに逆行」/総聯東京都本部委員長の追悼の辞(都知事に関する部分を抜粋)

6月21日、石川県知事は「北朝鮮の国民を餓死させないといけない」との絶対に容認できない暴言を吐き、また、東京都議会一般質問で保守系議員が追悼碑「撤去」をうんぬんし、さらに東京都知事が、数十年間日本の団体主催の集いに寄せてきた追悼文を拒否するという驚くべき事実は、94年前に起こった残酷な歴史の本質から意図的に目を背け、過去の歴史に対する反省と責任を回避することによって歴史修正主義、排他主義に反対する世界的な流れに逆行する策動と言える。

一連の深刻な動きは、日本当局が、90年以上が経ってもこの事件に対する謝罪も補償も行わず、反朝鮮、反総聯、反朝鮮人政策のみを追求しながら日本市民に朝鮮に対する敵対感情と嫌悪感を意図的に助長し、在日朝鮮人たちを差別し、排除してきた政策の結果である。

「差別助長、許せない」/日朝友好促進東京議員連絡会のけしば誠一世話人(杉並区議)の追悼の辞(都知事に関する部分を抜粋)

今年追悼文を取りやめた小池知事は、定例会見でも「虐殺」「殺された」という言葉を避け、「災害に続くさまざまな事情によって亡くなられた方々」と表現し、虐殺があったかどうかわからないとの立場を表明した。

3月の都議会で、自民党の古賀俊昭議員が虐殺された被害者の人数を意図的に引き下げ、正当防衛だったと主張し、知事の追悼の辞の再考を求めた。知事の答弁や、今回の判断は、政府中央防災会議の報告書も否定する誤った一部の主張を容認し、差別を一層助長するものであり、断じて許せない。

新しい未来を創造するためには、過去の過ちを直視し、しっかりと記憶し続け、後世に活かしていくことが必要だ。差別を扇動し朝鮮学校の子どもたちを傷つけてきたヘイトスピーチは、司法で裁かれ対策法が施行された後も続いている。国と自治体が実効性ある対策に取り組み、差別と憎悪を増幅させる動きと決別することが求められている。戦争の危機を促進する軍事演習に加担するのではなく、日本が話し合いでの解決を促すときだ。日朝双方に横たわる未解決の懸案を進展させ、和解と国交の正常化へと結びつけていかなければならない。

(朝鮮新報)

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