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戦争国家化、歴史修正主義に反対/東京・永田町で公開シンポ

2015年07月16日 16:07 朝鮮半島

330人が参加

日本の戦争責任を明らかにした村山首相談話を改悪しようとしている安倍政権。世論の反対を無視して集団的自衛権の行使容認を盛り込んだ「安全保障関連法案」の採決を強行し、暴走に歯止めがかからなくなっている。

このような状況の下、公開シンポジウム「安倍政権と歴史修正主義を考える」(主催=村山首相談話を継承し発展させる会)が7日、衆院第一議員会館内で行われた。約330人が参加したシンポジウムでは、戦争ができる国をめざす安倍政権をきびしく追及する議論が行き交った。

公開シンポジウム「安倍政権と歴史修正主義を考える」

公開シンポジウム「安倍政権と歴史修正主義を考える」

当日は、日帝による中国に対する全面的な侵略戦争勃発の発端となった盧溝橋事件(1937年7月7日)が発生してから78年が経つ日だった。開会のあいさつを行った村山首相談話を継承し発展させる会(村山首相談話の会)の鎌倉孝夫共同代表(埼玉大学名誉教授)は、「盧溝橋事件を契機として、日本軍が中国に対する大々的な侵略を開始し、その年の12月には南京大虐殺を引き起こした。まさに帝国主義侵略戦争だ。このような戦争を引き起こした原因を明確にするとともに、民衆がなぜ戦争を阻止することができなかったのか、これが私たち自身の反省でなければならないと思う」と述べた。そのうえで、「いま安倍首相が推進しようとしているのはまさに、戦前と同じような侵略国家、戦争国家化だと思う。絶対に軍事力では平和は達成できない。今日の集会を機に、戦争国家化を阻止する私たちの力を強めていこう」と呼びかけた。

連帯のあいさつを行ったフォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)の福山真刧代表(戦争をさせない1000人呼びかけ人)は、「安倍首相の暴走が止まらない。私は今、日本の平和、民主主義、憲法が最大の危機に直面しているという認識を持っている。日本が道を誤らないように、村山談話の本当の意味での継承を求めていきたい」と強調した。

シンポジウムに先立ち、琉球大学の高嶋伸欣名誉教授が「安倍政権と歴史修正主義」をテーマに基調講演を行った。

戦争に対する現実感ない

シンポジウムには、作家の半藤一利氏、軍事評論家の田岡俊次氏、ジャーナリストの青木理氏らがパネリストとして登壇した。

半藤氏は今年4月27日、日米両政府が「防衛協力のための指針」(ガイドライン)の「改定」に合意したことに言及。ガイドライン「改定」の目的が「…アジア太平洋地域及びこれを越えた地域が安定し、平和で繁栄したものとなるよう…」と説明されていることを指摘し、「これは大変なこと。これまでの日米安保条約は極東における安全保障を想定したものだったが、今後はその範囲内を越えて、外へ出て行くということだ」と危機感を示した。

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