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朝大卒業生

2013年03月13日 10:46 春・夏・秋・冬

10日、朝鮮大学校第55回卒業式が同校で行われ、卒業生たちが親と教員、在校生の祝福を受けながら、母校を巣立っていった春夏秋冬

▼今年の卒業生の中には、東日本大震災のあった年に入学した被災地の学生もいる。震災直後から母校の東北朝鮮初中級学校で日本各地の同胞から送られてくる救援物資の仕分けを手伝っていたその学生は、同胞のありがたさと強く結ばれた同胞ネットワークの力を肌で感じたという。一方で、一人暮らしの高齢の同胞が苦労するのを目の当たりにして、介護福祉の必要性を実感した。学生は、同胞たちに恩返ししたいと、その道を進む

▼大阪出身のある学生は、母校で教員実習した際、民族教育を潰そうとする政府と府に対する怒りを禁じえなかったという。また、「高校無償化」制度適用、補助金支給などを求めたたかう後輩たちの姿を見て、かわいい後輩たちを必ず守る、先代が築いた民族教育を守っていくのは自らの使命だと強く感じたという。学生は祖父と父の代を継いで大阪府内の教員になるという

▼卒業生たちは、困難な時期に、同胞社会の大きな力と温かさ、そして日本政府の民族差別政策を実体験した。その過程で豊かな人間性と差別に立ち向かっていく強靭な精神力、同胞ネットワークを自らが守るという使命感を育んだ。今年の卒業生たちもきっと、苦境を打開して、一歩一歩道を開いていってくれるだろう。(進)

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