【詳報】〈ウトロ放火事件〉犯行の背景に差別感情/初公判で


放火により、ウトロ平和祈念館に展示予定だった立て看板などが全半焼した

在日朝鮮人が集住するウトロ地区(京都府宇治市)の家屋に火をつけたとして非現住建造物等放火などで起訴された奈良県在住の有本匠吾(22、無職)被告の初公判が16日、京都地裁(増田啓裕裁判長)で行われた。被告は「事実として認めさせていただきます」と起訴内容を認めた。起訴状によると、有本被告は8月30日、ウトロ地区の空き家に火をつけ建物7棟を焼失させたほか、同7月24日には名古屋市内の民団施設と、隣接する学校に火を付け、壁面や人工芝の一部を焼失させており建造物破損および器物破損にも問われている。ウトロ地区での放火では、同胞家屋や当時建設中であったウトロ平和祈念館に展示予定の立て看板など40点以上が全半焼した。

動機と経緯

ウトロ平和祈念館

初公判で有本被告は、黒いスーツに銀縁メガネ、肩にかかる長さの黒髪姿で法廷に入り、公判中は落ち着いたようすで席に座っていた。

この日の公判では検察側の冒頭陳述と事件立証が行われた。

陳述によると、被告は「無職となった劣等感から鬱屈した気分になり、その憂さ晴らし」をしたいと考え、以前から朝鮮に「悪感情」を抱いていたことも相まって「在日韓国人関連施設」への放火を計画、名古屋市内での犯行に及んだ。しかし当時は目立った報道がなかったことから「物足りなさ」が残った。その頃、夏の甲子園で京都国際の朝鮮語校歌が流されたニュース(同8月19日頃)に触れ、ウトロ平和祈念館が設立されるという情報もかねてから知っていたため「祈念館に展示予定の資料を燃やせば、社会から注目を浴びることができるだろうと考え」ウトロ地区へ火を放った。事件後、被告は自身の犯行を知人に知らせ、事件に関する報道記事をSNSで拡散させた。

誤った主張

ウトロ地区への放火事件報道に対するコメントの一部

被告はなぜウトロ地区を狙ったのか。公判とその後に行われた記者会見では、朝鮮民族に対する被告の強い差別感情とウトロ地区に対する誤った認識が露呈された。

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