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〈それぞれの四季〉“ファイアーアーベント”/李勇燦

ドイツの研究所に来て驚いた。皆仕事を終えるのが早い。事務室や技術管理室は午後3時頃には閉まり、夕方5時になると研究所全体が閑散とする。このことを表すドイツ語に、ファイアーアーベント(Feieraben…

〈それぞれの四季〉人生の糧に/黄純実

留学に来る前に、不安や心細さがあったが、結果的に私はパリに来て良かったと思う。 留学を決めたのは高3の半ばくらいだった。 何の準備もしてなかったし、周りからも随分心配された。何より私自身が一番心配だっ…

〈それぞれの四季〉記憶を語り続ける李玉善ハルモニ/ぱんちょんじゃ

2015年12月「日韓合意」発表に李玉善ハルモニは「私たちを無視した合意は受け入れられない」「欲しいのは謝罪、お金ではない」と憤った。年が明けて来日した車椅子のハルモニを抱きしめると、悲しみと悔しさが…

〈それぞれの四季〉天才と凡人/黄純実

自分の能力に限界を感じて落ち込んでしまうという経験は誰にでもあると思う。 個人的に、私は周りより何かを吸収する速度が遅い方なのもあって、何かの才能がある人を凄く羨んでいた。 パリには音楽の天才が集まっ…

〈それぞれの四季〉加害の国で被害訴えた宋神道ハルモニ/ぱんちょんじゃ

2007年夏、映画「オレの心は負けてない」の試写会で宋神道ハルモニの圧倒的な存在感と迫力に心を奪われた。2011年、震災で被災、女川から東京に居を移してからは関西にも何度か足を運んでもらった。不機嫌に…

〈それぞれの四季〉人との繋がり/黄純実

音楽を学ぶためにパリに来たわけだが、先生に教えられるのは音楽ではない。 よく言われるのは「どうせ日本で練習ばっかりしてたんでしょ? 頼むからもう練習するな。黙々と練習なんてしても伸びないから呑みに行っ…

〈それぞれの四季〉地獄を生き抜いた裵奉奇ハルモニ/ぱんちょんじゃ

1976年、裵奉奇ハルモニは沖縄・渡嘉敷島の慰安所で過酷な性奴隷生活を強いられた過去をメディアを通じて告発した。沖縄戦が勃発すると戦火の中を日本軍とともに逃げまどい、生き延びた。戦争が終わり解放を迎え…

〈それぞれの四季〉金学順を心に刻む~8・14メモリアル・デーに/ぱんちょんじゃ

28年前の8月14日、日本軍「慰安婦」として名乗り出た金学順ハルモニ。その勇気を忘れず記憶するため、この日は8.14日本軍「慰安婦」メモリアル・デーとしている。