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〈本の紹介〉「中国朝鮮族を生きる-旧満州の記憶」戸田郁子著

埋もれた歴史を照らし出す エッセイストとして知られる著者が、勤務していた会社を辞めて南に留学、延世大学語学堂に留学したのが1983年。2年後、高麗大学史学科で朝鮮の近代史を学ぶ。その後、中国黒龍江省ハ…

犠牲のシステム 福島・沖縄 高橋哲哉著

地方押しつけの構造的差別 タイトルにもある「福島」と「沖縄」。この二つの言葉から連想される言葉といえば「差別」ではないだろうか。 昨年3月11日の東日本大震災によって起きた福島の原子力発電所の爆発事故…

〈本の紹介〉私の心の中の朝鮮学校(日本語対訳版)/文・権海孝、絵・朝鮮学校の子どもたち

愛情、尊敬、感謝を込めて 日本で60年以上にわたり朝鮮民族の誇りと朝鮮学校を守り続けてきた在日同胞たち。 この本は、ドラマ「冬のソナタ」の室長役で人気の南朝鮮の俳優・権海孝さんが、朝鮮学校を人々に広く…

〈本の紹介〉「東京電力」研究、排除の系譜 / 斎藤貴男著

「暴走」にストップをかけ、脱原発急げ 「我々はなぜ、原発を選んだのか。なぜ、巨大企業の支配を望んできたのか? 3.11が暴いたノーリスク・ハイリターン体質。この国の本質が初めて明らかになる! 米国への…

〈本の紹介〉「コロニアリズムと文化財-近代日本と朝鮮から考える」 / 荒井信一著      

文化財返還こそが平和への近道 この新書を読みはじめて、直ぐに頭に浮かんだのは、若いときに読んだ五木寛之氏の短編小説「深夜美術館」(1981年作)であった。銀座でバー勤めをするヒロインが、朝鮮から持ち去…

「詩歌と戦争 白秋と民衆、総力戦への『道』」を読む(下)/中野敏男著

内向きの「優しさ」と他者への「否認と暴力」 北原白秋が詩歌・童謡にこめた、日本人の本質としての「郷愁」と「童心」―それは、関東大震災前後の、広範な民衆を巻き込んで海を越えていった植民地主義と大規模な移…

詩歌にみる日本の抒情と植民地主義・戦争

「詩歌と戦争・白秋と民衆、総力戦への『道』」を読む-上- 「赤とんぼ」「七つの子」「どんぐりころころ」…(1921年)、「赤い靴」「シャボン玉」…(1922年)、「春よ来い」「おもちゃのマーチ」…(1…

〈本の紹介〉関東大震災時・朝鮮人関連「流言蜚語」・東京証言集

友好を促進するキーポイント 関東大震災時に虐殺された朝鮮人の遺骨を発掘し追悼する会発行 地震、火災などにより多くの被害者・犠牲者を生んだ関東大震災。それは、民族差別と虐殺にまみれた一大事変でもあった。