
短編小説「燃える島」6/黄健
2022年01月15日 06:21
「どうか体に気をつけてね」 「私のことは大丈夫、あなた方こそ、途中気をつけてね……」 「ええ、またきっと会いましょうね……」 「がんばって……」 「あなたもがんばって……」 後ろ髪をひかれる思いで去っ…

〈魅惑の朝鮮観光〉平壌ー文化・芸術施設④東平壌大劇場
2022年01月08日 09:00

短編小説「燃える島」4/黄健
2022年01月02日 06:50
出鼻をくじかれた敵は、上陸をいったん見合わせると、またもや艦砲射撃を開始した。飛行機が真っ黒に空をおおって襲ってきた。それは、島を丸のみにしてしまうかとさえ思われた。 戦闘は、午後の4時近くになっても…

短編小説「燃える島」4/黄健
2022年01月02日 06:50
出鼻をくじかれた敵は、上陸をいったん見合わせると、またもや艦砲射撃を開始した。飛行機が真っ黒に空をおおって襲ってきた。それは、島を丸のみにしてしまうかとさえ思われた。 戦闘は、午後の4時近くになっても…

〈魅惑の朝鮮観光〉平壌ー文化・芸術施設③平壌大劇場
2021年12月31日 09:00

短編小説「燃える島」3/黄健
2021年12月31日 07:48
ちょうど、砲の修理をしていた中隊長は、急いでこの声の主の視線をたどって岸辺に目をうつした。その目がキラリと光ったかと思うと、彼は何も言わずに塹壕を出て、大股になぎさへ降りていった。砲弾で砕かれた岩のそ…

短編小説「燃える島」2/黄健
2021年12月29日 08:49
砲兵以外の他の兵士たちも、崩れた塹壕を補修したり、偽装したり、それに負傷した戦友の運び出しをしたりで瞬時もじっとしていなかった。まるで、水車の米つきのように、李大勲中隊長を軸として、他の人々は申し分の…

短編小説「燃える島」1/黄健
2021年12月27日 10:30
海軍通信手、安貞姫が年下の二人の同僚とともに新しい任地、月尾島の李大勲海岸砲中隊に向かったのは、1950年9月12日の夜半のことであった。