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短編小説「海州―下聖からの手紙」10/キム・ビョンフン作、カン・ホイル訳

「チルソントンム、早くご飯をよそってくれない?」 この言葉にやっと我に返ったかれは、「あっそうか」とぎこちなく笑うと、急いで釜のふたをあけたんです。とたんに胸を突くようなにおいがあたりに漂いました。か…

短編小説「海州―下聖からの手紙」8/キム・ビョンフン作、カン・ホイル訳

工大という言葉に、かれは一瞬体を固くしました。そして交換台の一角を射るような鋭いまなざしでじっと見つめるのでした。まもなく顔を上げたかれは決然たる態度でだしぬけに「中隊長同志!」と呼ぶのです。これには…

東京中高ラグビー部、都大会準優勝/7人制ラグビー

サッカー 記録づくめ/同胞Jリーガー J1・第17節が18日に行われ、朴一圭選手(GK)が所属するサガン鳥栖はジュビロ磐田と対戦した。朴選手はスタメン出場を果たすも、チームは1-3で敗れた。 J2・第…

短編小説「海州―下聖からの手紙」7/キム・ビョンフン作、カン・ホイル訳

「どうしたんです? 電話が切れてしまうわ……」 「もしもーし、どこだね? そちらは」 これを聞くと、かれは決心したように、空咳を二つ三つすると口を開いたんです。 「党委員長同志ですか?……、えー、ここ…

〈聴くシンボ〉難民とは?

「聴くシンボ」は、朝鮮新報電子版 DIGITAL SINBOのニュースを音声でお聞きいただけます。生活のさまざまなシーンで音声ニュースをお楽しみください。 ※音声読み上げソフトを導入しているため、音声…

短編小説「海州―下聖からの手紙」6/キム・ビョンフン作、カン・ホイル訳

「……わかりました……」 蚊の鳴くような声で一言こうつぶやいてとぼとぼ歩きだしたかれを、私は知らぬ間に追いかけていました。 かれは巨体を引きずるように、夕日が差し込む松林の細道を歩いていました。そんな…

侮辱罪の厳罰化へ、改正刑法が成立

日本社会や在日同胞を取り巻くニューストピックを週に一度、紹介する。 コリア国際への放火犯逮捕 大阪府茨木市のコリア国際学園に侵入し放火したとして、大阪府警茨木署は8日、職業不詳の太刀川誠容疑者(29)…

短編小説「海州―下聖からの手紙」5/キム・ビョンフン作、カン・ホイル訳

でもどうしようもないので、「それは無理なんです……」 私は一言一言区切るようにはっきり答えました。 「駄目なんですか……」 瞬間、かれの目は大きく見開かれ、両の瞳には失望の色が漂うのでした。かれは何か…