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短編小説「伜は前線でたたかっている」17/李相鉉

爺さんはひと晩でことばつきまで変わった許振風の顔をちらと見上げると、真直ぐにハンズン広場の方へ上がっていった。そこの「七星岩」の下に埋めた15俵ほどの米俵の所在を確かめるためであった。案の定、掘り返し…

短編小説「伜は前線でたたかっている」16/李相鉉

爺さんは黙っていた。ただコプニのひたむきな心だけがひしひしと身にしみてうれしかった。

短編小説「伜は前線でたたかっている」15/李相鉉

年ごろにして自分の嫁ほどでもあろうか、引きずられていく女の後姿を眺めながら、爺さんは身震いをおさえることができなかった。彼は、こんどの任務をうまくやりとげることこそ、この獣どもにたいするしかえしである…

三重ホンダがD1昇格に王手/李承爀、朴成基、呉洸太所属

サッカー Jリーグ J2・第13 節が3日に、14節が7日に行われた。 梁勇基選手(MF)が所属するベガルタ仙台は、13節でブラウブリッツ秋田と対戦し、2-2で引き分けた。梁選手は79分から途中出場し…

【読者プレゼント】朴貞花第二歌集 無窮花の園

本書は1973年から在日朝鮮人の生活苦や思いを振り返った著者・朴貞花の短歌と、日本近現代史研究者である安川寿之輔の解説で構成された。 朴貞花は38年に忠清北道に生まれた。1歳の時、日本の炭鉱で強制労働…

短編小説「伜は前線でたたかっている」14/李相鉉

爺さんは腹の中でフフンと笑った。彼にとっては何よりも、米を掘りだして運ぶ時間を少しの狂いもなく予定どおりにすすめることだけが頭に一杯であった。 「それはどうも…。で、さっきのお米の話は…?」

短編小説「伜は前線でたたかっている」13/李相鉉

「あのあほうが、もう二度と奴のいうことなんかとりあうな!」 許振風はもったいぶって咳ばらいをすると、あぐらをかいてふんぞりかえった。

短編小説「伜は前線でたたかっている」12/李相鉉

将校たちは、「扇岩」のところに工作員を派遣して、そこにのこっている自分たちの連れと交替してもらえないかと頼みながら、そのとき彼らの道案内をしてくれた老人にいたく感謝しているというのであった。甲徳はその…