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〈読書エッセー〉晴講雨読・興南と水俣、真実を追究する二冊/任正爀

今年初めに刊行された日本科学史学会誌『科学史研究』に「朝窒コンツェルンの評価に関する研究史的考察」という研究ノートを発表した。研究ノートは資料の調査や研究状況の整理、課題の提起などを行う、論文の前段階…

〈読書エッセー〉晴講雨読・山口文象伝説と『建築家・人と作品』/任正爀

朝大を定年退職して1年が経った。今も非常勤講師として大学に通うが、朝夕、玉川上水べりの「ロマンス通り」を歩いた歳月は数十年になる。ゆえに、大学での出来事はかけがえのない思い出として残っている。

〈ウリハッキョサポーターの課外授業 朝鮮近現代史編17〉1920年代「文化政治」下の朝鮮(2)

民族主義運動の発展 3.1運動期に各地において様々な運動家が出現し、総督府が「文化政治」へ転換したことにより、1920年代には労働者・農民・青年・女性団体などがつくられ、多様な民族運動・社会運動が登場…

〈ものがたりの中の女性たち58〉全てを捨てた先で全てを得るー芙蓉

あらすじ 平壌に住む妓生芙蓉は営門の吏房の娘で、美しく詩畫琴書に秀でていた。、妓生であったが、その気品と身持ちの固さで淑女と呼ばれる。都に住む前吏曹判書の子息金有聲は、ひとり親の母と暮らしている。有聲…

〈読書エッセー〉晴講雨読・許南麒の詩と初版本(下)/任正爀

朝鮮戦争時、『火縄銃のうた』を発表した許南麒は、もう一の長編叙事詩を創作した。1952年に理論社から出版された『巨済島』で、これが4冊目の詩集である。

〈トンポの暮らしを支える/こちら同胞法律・生活センターです! 24〉許認可取得のすすめ

コロナ感染症も落ち着きを見せてきましたが、この間、事業の停滞を余儀なくされた方もいらした事でしょう。しかし、ピンチをチャンスに変えるべく新たな業種にチャレンジしたり、起業を目指す方を応援します。 ◇ …

〈民族教育と朝鮮舞踊17〉舞踊教員のための専門的な祖国講習―総聯教育者代表団(舞踊)―

2006年7月29日から8月19日まで、舞踊教員だけの専門的な祖国講習が実現した。その年は民族教育における中等教育実施60周年、朝鮮大学校創立50周年を迎えた「民族教育の年」でもあった。80年代から総…

〈学美の世界42〉民族教育とアイデンティティ、そして表現の通過点/玄明淑

学美審査の場では、その造形性と発信力に共感する「もの言う作品」と出会うことがある。異国の地にはびこる差別に抗い、脈々と民族教育を引き継いできたウリハッキョに通う生徒たちは、その成長過程に培った思考や葛…

ウリマルを考える?ウリマルと民族問題/朴宰秀

今回から、ウリマルとは何かについて書くことにします。ここで用いるウリマルとは、朝鮮語・言語・言葉などを表します。 民族とは何か 世界には5千近い民族が存在します。 民族とは何か。民族はどのように形成さ…

〈続・歴史×状況×言葉・朝鮮植民地支配と日本文学 45〉沖縄、朝鮮の「渇き」と、私たちの言葉/目取真俊②

沖縄戦の歴史と記憶、ヤマトと米国の支配に向き合い続ける目取真俊氏の作品には、支配言語たる日本語と、沖縄土着の方言との葛藤を通じた、言語ないし文化への問題意識が常にあらわれる。 前回紹介した氏の新作短編…