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〈朝鮮史から民族を考える 18〉「植民地近代化」論批判(下)

跋扈(ばっこ)する資本主義万能論 批判その二 第2に、個々の実証レベルで問題点がある。 (1)119世紀の経済停滞説について。 一時期の経済危機が必ずしもその危機を乗り越える内的動力の枯渇を意味するの…

〈人物で見る朝鮮科学史 54〉測雨器と気象学(3)

長期変動を知る貴重な資料 世界最初の雨量計・測雨器は、朝鮮が世界に誇る科学史的業績であるが、前近代的な側面もある。というのは農耕社会において降雨量は農業と直接関連する重要事項であり、天に代わって政事を…

〈朝鮮史から民族を考える 17〉「植民地近代化」論批判(上)

倫理的価値観を持つことこそ 「植民地近代化」論 1980年代末以降の世界的規模での冷戦体制の終息、東アジア地域の構造的変動(南朝鮮・台湾の民主化進展と経済成長)などの現実は、歴史学において従来の「内在…

〈関東大震災下の朝鮮人虐殺問題 3〉国家の核心機関が虐殺に関与

3. なぜ、国家犯罪というか(とくに戒厳令問題) 大震時の朝鮮人虐殺問題をなぜ国家犯罪と言うのかの理由は、(1)国家権力の中枢である内務省が、戒厳令発布を朝鮮人暴動流言と結びつけたこと、(2)朝鮮人暴…

〈人物で見る朝鮮科学史 53〉測雨器と気象学(2)

測雨器を発案、文宗 時を自在に操るがごとく歴史の局面で活躍した科学者たちの人生を追い、そこに思いもしない脚本を見出し、まずは自らが驚いてみる。ここに科学史の面白さがあるが、これはけっして科学史に限った…

〈遺骨は叫ぶ 13〉北海道・夕張炭鉱・一日19時間働かせ、水も飲まさず

山の上に「監獄部屋」「タコ部屋」 財政破綻で揺れている北海道・夕張市本町から南に下ると末広地区で、昔は古い炭住が並んでいた。その西側の山の斜面に、末広共同墓地が広がっている。だがこの墓地には、太い木が…

大阪「4.24教育闘争記念シンポ」体験者が証言/殺害、暴行は「計画的」

朝鮮人弾圧、今も変わらず/「たたかわなければ守れない」 「在日朝鮮人歴史・人権週間」賛同企画「4.24教育闘争60周年記念シンポジウム」が11日、エル大阪で行われ、同胞、日本市民ら100余人が参加した…

〈人物で見る朝鮮科学史 52〉測雨器と気象学(1)

世界初、降雨量測定の制度化 筆者は大学で量子力学や核物理の講義を行っているが、近年は「朝鮮科学文化史」も担当している。学生には、日本には数え切れないほど大学があるが、このような科目があるのはわが大学だ…

〈朝鮮史から民族を考える 16〉民族主義と社会主義(下)

初期共産主義への認識 マルクス主義の普及 3.1運動以後、インテリや学生・青年らは、民族解放闘争の新たな理念をマルクス主義に求めるようになっていく。朝鮮におけるマルクス主義は、国外の共産主義者グループ…

〈関東大震災下の朝鮮人虐殺問題 2〉権力防御装置の恣意的発動

はじめに(下) 大火最中の阿鼻叫喚はいうまでもないが、鎮火直後のただ一面の焼野原には、無数の死骸が山のように重なり、川という川には数えきれぬ死体が流れていた。そして、ようやくにして死は免れたものの、飢…