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〈それぞれの四季〉もどかしい想い/宋和淑

「何が、カン・タダマサだ」 朝鮮の苗字に日本名を名乗る人に対して言い放たれた言葉をふとした瞬間思い出す。 (「朝鮮性+日本名」ってそんなに悪いことなの?)まだ幼かった私はその言葉に疑問と違和感を拭えな…

〈おぎオンマのちょっと一息 24・終〉話したくなる自分のことを

駅前の串焼き屋さんに、「TKG」というメニューがある。初めて見たときは、それが何なのかさっぱりわからなかった。聞いてみると、T=卵、K=かけ、G=ご飯で、温かいご飯と生卵を混ぜて食べる「卵かけご飯」の…

〈取材ノート〉沖縄でのあつい経験

沖縄の3月はあつかった。 もちろん、沖縄は本州に比べて「暑かった」。しかし筆者が伝えたいのはほかにある。 21日に沖縄県豊見城市民体育館で行われた日本混合バレーボール選手権全国大会。出場した同胞選抜チ…

〈それぞれの四季〉下駄を脱ぐこと/宋和淑

4、5年ほど前、ある授業で国際機関に従事する日本人職員の方がゲストスピーカーとして話してくださった。質疑応答時に「日本には朝鮮学校という民族学校があり高校無償化制度から朝鮮学校だけが除外されています。…

〈春・夏・秋・冬〉「創氏改名」

現在、問題となっている選択的夫婦別姓制度、海外でも報道されていると本紙連載の「沈黙の声」で浅野健一さんが英ガーディアン紙の記事を紹介し、「結婚前の姓の使用を認めない日本の法律は女性差別的な制度だと指摘…

〈それぞれの四季〉「朝鮮籍」と臨時パスポート/朴美順

「朝鮮籍」のため故郷に行けなかったハルモニ。いつも白いチョゴリを着てコムシンを履き、銀色のピニョで髪を纏めていた。日本語を話すのを聞いたことがなかった。 私もいつの間にか還暦を過ぎ、故郷の親戚にも会っ…

〈春・夏・秋・冬〉「パチンコ」を読む

従弟から届いた結婚式への招待。親族が一堂に会すこともままならない昨今、この上ない吉報だった。ただ一点、「通名での参加」の条件を除いては。一貫して日本の学校に通い、一流大学を出て上場企業に勤める従弟は、…

〈春・夏・秋・冬〉「増産2」号の開発

江原道元山市にある自力更生展示館の農業コーナーには「平壌54」、「江原30」、「豊年田3.30」などが紹介されていた。これらは順に稲、大豆、稲作支援プログラムの名称だ。命名が独特なので、1年前の参観時…