
「ウリ」について/朴信陽
2024年12月09日 09:00
2013年の春、期待に胸を膨らませながら神戸初中の校門をくぐった。 ピカピカの中級部1年。日本学校からの編入生で、右も左も分からない私に、トンムたちが親切に接してくれた。 例えば教科書を読むとき。ウリ…

踏ん張りどき/姜希純
2024年12月02日 13:54
朝鮮大学校を卒業した私は、司法試験の受験資格を得るため、慶應義塾大学の法科大学院、いわゆるロースクールに入学した。見るからに頭の良さそうな同期、難しい授業、留年の危機と隣り合わせの期末試験。何度も挫折…

釣りを通じた出会い/趙晃來
2024年11月22日 09:30
コツン、コツン。竿先から感触が伝わってくる。 (まだまだ、今じゃない) グ、グ、ググググ。竿先がグーンと引きこまれる。 (よし、今だ!) タイミングを合わせて振り上げた竿からは、海中で暴れるタチウオの…

音楽の息吹/夫星琴
2024年11月14日 07:00
北アイルランドの多くのパブでは、週末になると生演奏のセッションが開かれ、音楽が人々の生活に溶け込んでいる。先日、ふと立ち寄ったベルファストのアイリッシュパブで、隣に座った常連客が「今日は少しいつもと様…

「音」を奏で日々を彩る/朴信陽
2024年11月11日 08:00
私は神戸初中・中級部から朝鮮大学校までの10年間、吹奏楽部に所属した。フルートと共に過ごした青春の日々に思いを馳せながら、あの頃を思い出したことも1度や2度ではない。しかし教員になってからは時間や場所…

葛藤と気付き/姜希純
2024年10月29日 10:32
朝鮮大学校政治経済学部に在籍時、私は、学べば学ぶほど、自分の進路に疑問を抱くようになった。地域の活動家や朝鮮学校教員の数が足りないという現実を目の前にして、私が弁護士を目指してよいのだろうか、弁護士に…

西東京の潜在力/趙晃來
2024年10月21日 09:10
「ウリ民族フォーラム2024 in西東京」の開催地、J:COMホール八王子にはウリハッキョを支える多くの同胞と日本の支援者たちが集まっていた。 フォーラムのステージは西東京第1・第2初中の児童・生徒た…

言葉の壁/夫星琴
2024年10月05日 09:00
「かれらが私たちの言葉を理解しないのは、かれらが私たちの言葉を聞いていない、それがかれらの問題である」(映画『ベルファスト』より) 英国とアイルランド共和国が領有権を主張する北アイルランド(アイルラ…

大丈夫、1人ではない/朴信陽
2024年09月30日 09:00
「ウリハッキョ」。その言葉は私を時々、小6の秋へといざなう。まだ日本学校に通っていたあの頃、「ウリハッキョ」といえば、舞台上できらびやかな衣装に身を包んだ同年代の児童たち、老若男女問わず七輪を囲む同胞…

抱いた希望/姜希純
2024年09月25日 08:00
東京朝鮮文化会館に広がる演壇、ずらっと並ぶ弁護士の先生たち。集まったたくさんの同胞たちと大きな拍手の音。何年経っても忘れられない光景だ。 2013年、ウリハッキョを高校無償化制度から除外した日本政府に…