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〈シンボに聞こう朝鮮のあれこれ 5〉Q 平壌市民の「足」は?

2024年04月06日 07:19 共和国

今さら聞けない朝鮮のあれこれを解説します。

公共交通手段

Q 平壌にはどんな公共交通手段があるの?

A 代表的な公共交通手段の一つは地下鉄です。

平壌地下鉄道は、1960年代に建設が始まり、73年9月に開通しました。

総距離は約35キロで、南北に「千里馬線」(赤い星駅―富興駅)、東西に「革新線」(楽園駅―光復駅)の2線路が運行されており、2つの路線は戦友駅と戦勝駅で交差し、乗り換えができます。運行時間は午前6時から午後10時まで、約5分間隔で運行しています。

駅改札は、ICカードで自動改札機をタッチするとゲートが開き、残回数が表示されるシステムで、切符での利用も可能。運賃は一律5ウォンです。

駅は16あり、駅名に合わせてそれぞれ異なる駅舎のデザインが平壌地下鉄道の大きな特徴の一つ。長いエスカレーターで、地下100メートルほどの深さにあるプラットフォームに向かうと、天井には豪華絢爛なシャンデリアが、壁には精巧な彫刻や壁画などが各駅のテーマに沿って施されています。

2016年1月からは金鐘泰電気機関車連合企業所が製造した初の国産車両が運行されています。ドア上部に設置された液晶モニターには、日付や時刻、天気、次の停車駅、路線図などの情報のほか、走行速度もリアルタイムで表示されます。座席上部のモニターでは一般常識などの、ためになる教養番組などが放映されています。

また近年、駅舎のリニューアル工事も進んでいます。ニュータウン・黎明通りの竣工(2017年4月)に伴って戦勝駅と三興駅が、ほかにも凱旋駅、戦友駅などがリニューアルされました。

2016年1月から運航されている国産の地下鉄車両

Q 地上を走る交通手段は?

A 「無軌道電車」(ムゲドチョンチャ)と呼ばれる、トロリーバスがあります。

朝晩の出勤時間帯は2分間隔、日中は3・5分間隔で運行されています。路線は、蓮池洞線―平壌駅、紋繍―2百(平壌第2百貨店停留所の略)など10路線以上あり、路線ごとの総距離は12〜13キロ。バスチケットは、地下鉄と同じ一律5ウォンです。

最高時速40キロのトロリーバスはゆっくりと走ります。ある市民は、「トロリーバスに揺られながら美しい平壌の街並みを見るのが好き」なのだとか。

麺料理いろいろ

Q 平壌冷麺が有名だけど、ほかにはどんな麺料理があるの?

A トウモロコシが原料のカンネンイクッス、ジャガイモが原料のノンマクッスなどが有名です。

平壌冷麺に次いでポピュラーといえるカンネンイクッスは、平壌市内に専門店も多く、価格も手頃なので市民に広く親しまれています。トウモロコシ100%の麺でつくる冷麺、温麺、ジャージャー麺など品数も豊富。冷麺は酸味のきいたスープでさっぱりと、温麺は鶏肉などからとったスープでぽかぽかに。ジャージャー麺はモチモチの太麺で、トウモロコシの甘みがより引き立ちます。

ノンマクッスの「ノンマ」とはでんぷんのことで、そば粉を原料とする平壌冷麺とは対照的に、真っ白で、細く、嚙み切れないほど強靭なコシが特徴。北方地域の郷土料理で、咸鏡南道咸興市にある新興館が美味しさに定評があります。平壌市内にも平壌新興館という専門店があり、市民の間では「平壌冷麺は玉流館へ、ノンマクッスは新興館へ」とも言われています。

トウモロコシの冷麺。キムチの汁を入れて「味変」も楽しめる

スマホ事情

Q 最近のスマホ事情は? 人気のアプリは?

A 朝鮮では現在、「コリョリンク」と「カンソン」という二つの移動体通信サービスが提供されています。コリョリンクは平壌などの主要都市部、カンソンは地方部と、サービスの提供地域をすみ分けています。

スマートフォンの所持者は、2018年の統計で600万~1千万人程度。朝鮮では人々の生活に資するさまざまなアプリ開発が進み、その種類はいっそう多様化しています。

ニュースや天気などの情報サービス、写真・動画、料理、健康管理、脳トレ、対戦ゲーム、電子決済アプリまで。楽天市場やアマゾンのように各種ショップが出店するプラットフォーム型のショッピングアプリも複数あります。たとえば「万物商」には400店舗が登録し、6万点の商品が扱われています。

最新スマホの展示場

(朝鮮新報)

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