「わが国家第一主義」の時代 ⑤ 祖国の過去と未来と在日同胞
2022年11月22日 06:32 共和国難関突破、躍進と復興の原動力
社会主義は、国家と民族を単位として建設され、各国の革命はその国の党と人民が責任を持って推進する。それがチュチェ思想の観点、朝鮮の路線と政策に一貫した立場である。特に力の大きさと利己的目的によって国家間の優劣が決められ、強権と暴圧が横行する世界では、国力強化が国家の存立と発展の死活的問題となっている。
「わたしたちの家をわたしたちの手で」
共和国創建70周年を祝った翌日に、「わが国家第一主義」を掲げることについて述べた金正恩総書記は、翌年の新年の辞で次のように強調した。
すべての党員と勤労者たちは、情勢と環境がどのように変わっても、「わが国家第一主義」を信念とし、我々の方式で社会主義経済建設を力強く推し進め、世代を継いで守ってきた大切な社会主義、わが家をわたしたちの手で見事につくりあげていく愛国の願望を抱き、誠実な血と汗で祖国の偉大な歴史を書いていかなければなりません…
戦略国家の地位に上り詰めた朝鮮が全面的な国家復興を成し遂げていく局面で「わが国家第一主義」が掲げられた。国力を育み強化していくうえで、何よりも重要なのは、富強祖国建設の主体、担当者である人民の自覚と意志である。わが国、わが祖国に対する誇りと自負、世界第一の強国を建設するという熱意は、社会主義祖国と人民を互いに切り離すことができない一つの有機体、運命共同体として結びつける。
国家利己主義と弱肉強食の法則が支配し、国力と国力の対決が一層熾烈になる世界で、チュチェ思想の要求どおりに人民の理想が開花する強国建設を力強く推し進めるための指針、それが「わが国家第一主義」であるといえる。
現在、朝鮮では「わが国家第一主義」を浸透させるための教養・宣伝が活発に行われている。人々が抱く愛国の情熱を余すことなく噴出させることに重点が置かれている。誰もが祖国が歩んできた歴史についてよく知り、いまの時代的変遷と現実を実感し、さらに奮起するように促している。一方、「わが国家第一主義」に抵触する「他人への依存心」や「狭小で近視眼的な視点」、「保身主義的で無責任な業務態度」は、黙認せず断固として排撃している。
日本に住んでも大家族の一員
総聯と在日同胞も「わが国家第一主義」の時代を生きている。
朝鮮民主主義人民共和国の昨日と今日、そして輝かしい明日は、総聯と在日同胞の祖国愛、民族愛の歴史的歩みつながっている。祖国の人民が世代を継いで守ってきた大切な社会主義、わが家をわたしたちの手で見事につくり上げていくとき、在日同胞はそのような社会主義祖国と血筋がつながる大家族の一員だ。(※総聯と在日同胞への大きな期待)
金正恩総書記は、総聯第25回全体大会参加者に送った書簡で総聯連重視・海外同胞重視はわが共和国の永遠の国策であるとしながら、次のように強調した。
わが党と共和国政府は、金日成主席と金正日総書記の愛国遺産である総聯をこれまで以上に大切にして全面的に保護し、格別な情を注いで「祖国の愛はあたたかく(조국의 사랑은 따사로워라)」の歌が主体的海外同胞運動史とともに永遠に鳴り響くようにする…
強力な戦争抑止力に支えられた自主外交で国際政治に大きな影響を及ぼす戦略国家は、在日同胞の未来を守る強大な祖国だ。異国に住む同胞たちも自分の運命を国家と民族の運命と結び、愛国愛族の道を歩むように鼓舞し、そのための舞台も提供する母なる懐である。
「祖国の愛はあたたかい」の歌を聞いた祖国の人民が在日同胞の姿を思い浮かべるように、在日同胞たちは金日成主席と金正日総書記を信じ、すべて人民が未来を楽観し、「この世の中に羨むものはない(세상에 부럼없어라)」の歌をうたった時代をともに生きた。
金正恩総書記は、まさに「この世に羨むものはない」の歌がすべての人民の実生活となる自尊と繁栄の新時代、「わが国家第一主義」の時代を切り開いた。
総聯と在日同胞もその時代をともに生きている。
「わが国家第一主義」。わが国、わが祖国が世界で一番だという誇りと自負は、差別と弾圧の強風が吹き荒れる異国の地でも、立ちはだかる難関を果敢に乗り越え、同胞社会に勇気と活気をもたらす原動力である。
(金志永)